出典:マイナビ農業
スタミナ料理に欠かせない食材であるニンニク。国産ニンニクは少し高く感じるといった人でも、家庭菜園であれば気軽に美味しくて新鮮なニンニクを楽しむことが出来ます。
比較的病害虫に強いと言われるニンニクですが、さび病や春腐れ病など、気づいた時には手遅れになっている病気もあり油断は禁物です。
ニンニクは中央アジア原産で、暑さに弱く冷涼な気候を好みます。日本国内においては、東北以北、特に青森県での栽培が多い作物ですが、関東や九州、四国でも栽培することは可能です。世界においては、中国産のものがシェアの80%を占めており、国産と比べて安価なため、見かける機会は多いでしょう。
ニンニク栽培は栽培期間が長く、畑の中で越冬を迎えるという特徴を持っています。そのため、畑の区画を長期間使用する必要があるので、面積の狭い家庭菜園の場合は他の作物と被らないように栽培スケジュールを作らなくてはいけません。さらに、好適土壌が少し低めなので土壌の調整にも注意が必要です。
また、ニンニクは比較的病害虫に強いと言われていますが、冬の寒い時期を乗り越え、暖かい春がやってくると一気に病気が広がることがあります。越冬前後の予防が大切なので、しっかり行いましょう。
ニンニクの種まき時期は夏の暑さが落ち着き、若干秋の風が吹き始めたころ、9月下旬くらいが適期になります。生育適温が15℃~20℃と低めなので、9月下旬でも暑さが残っている場合は少しずらしましょう。
暑い時期に種まきをしてしまうと発芽する前に、土中で腐ってしまうことも。暖地の場合は種まきが10月になっても十分収穫することができますが、ホワイト六片などの冷涼地域向き品種ではなく暖地栽培に向いた「平戸」などの品種もありますので、そちらを使うのもよいでしょう。
ニンニクは敏感で、ただ土に植えただけでは芽が出なかったり、タイミングが揃わずまばらになってしまったりして、成長に多少ズレが生じてしまうこともあります。
発芽を揃えたい場合は、ニンニクの種球を植え付ける前に、一晩水につけると良いでしょう。また芽出しを行い、芽が出たもののみを植え付けても良いです。
ニンニクは、5月頃から一気に成長を早め、6月頃には落ち着いたかと思うと、どんどん葉が枯れこみ始めます。地上部の葉が枯れ始めたら収穫時期の合図です。晴れが続き、土がよく乾燥した日の午前中に収穫し、引き抜いたニンニクを畑に置いて半日乾燥させてから保管します。

