新潟県境にある福島県只見町でブナ林が4年ぶりに一斉に開花している。その様子を観察する会が19日、只見町ブナセンターの主催で開かれた。
昨年は福島を除く東北5県を管轄する東北森林管理局がブナの大凶作を発表し、エサ不足からクマが人里に頻繁に現れる一因とみられていた。ブナセンターは、今年は「只見に限らず、東北全体で豊作になるだろう」と予測している。
観察会があったのはJR只見駅から東に13キロほど離れた「余名(よな)沢の森」。30人の募集に対し倍の60人以上の応募があった。
ブナは毎年花を咲かせて実をつけるわけではない。只見町の場合、豊作になったのは直近が2022年で、その前が2018年、さらにその前が2015年と3~4年の間隔になっている。
花粉にはたんぱく質が含まれ、ブナには毎年つくるだけの余力はない。また、凶作を間に挟むことで、ドングリを食べるネズミや昆虫の数を減らすという戦略をとっているとも考えられている。
参加者たちは、こうした説明をブナセンターの館長でもある紙谷智彦・新潟大名誉教授から受けた。そして、双眼鏡で実際に花が開いているかどうか観察した。参加者が一本ずつ全部で36本を観察。うち4分の3の27本で開花が確認できた。
今年はクマの被害は減るのか。紙谷館長は「ドングリを食べ慣れている個体は森にとどまるだろうが、人里で食糧を確保することを覚えてしまったクマは残るだろう。もう一つ安心できないことがある。それは、豊作の翌年は決まって凶作になることだ」と話していた。
出典:朝日新聞

