弘前城天守地下に石散在、工事費2億8千万円追加


 青森県弘前市は23日、弘前城天守曳(ひき)戻しと並行して行っている天守基礎耐震補強工事で、くいの設置予定地の地下に大きな石が散在する「巨礫(れき)層」が見つかったと明らかにした。これに伴い工事費が2億7990万円増える。同日の市議会総務常任委員会で説明した。工事費は増加分を合わせて総額9億9490万円となる。市公園緑地課によると、天守曳戻しのスケジュールに影響はない。

 工事は天守台の下を掘削し、鉄筋コンクリート製のくい(長さ35メートル、直径2メートル)を4本設置し、その上に耐圧盤を置く-などの内容。当初は7億1500万円で契約締結した。

 巨礫層は粘土質の中に50センチほどの石が散在する状況。昨年11月、4本のくいのうち、北西側の箇所を人力で10.5メートル掘削し、その後1.3メートルほど機械で掘ったところ発見された。事前のボーリング調査で検出できなかったことについて、早坂謙丞課長は常任委で「巨礫が散在していることから石と石の間をすり抜けてしまい、事前調査で検出できなかったと判断している」と述べた。

 巨礫層の厚さは1.1メートルで、弘前城跡本丸石垣発掘調査委員会の委員は、数十万年前の岩木山の山崩れで流れてきた堆積物であると推定。北東側の箇所でも見つかり、4カ所中2カ所で掘削ができなくなった。

 硬い地盤にも対応できる工法を検討し、5月中旬に巨礫層を砕く機械の導入などの方針を固めた。工期は8月下旬の予定から12月10日までに延長したが、天守が着座する予定の11月までには完了するという。常任委では工事請負契約締結の議決の一部変更について、原案通り可決した。

 
出典:Web東奥