和風ハーブ「紫蘇」を摂取し続けると”どんな効能”

紫蘇は古くから日本に自生し、香辛野菜として親しまれる。

 紫蘇は、品種が多く、葉の色がみどり色の青紫蘇と、紫色の赤じそに分けられます。「紫蘇」の名前から、本来の種は赤紫蘇で、青紫蘇は変種といわれています。色の違いは、含まれるアントシアニン系色素の有無によって生まれます。

 また、「和風ハーブ」として、葉、芽、実の全ての部分が使えることもあり、日本料理のつけあわせや独特の香りから料理のアクセントや薬味には、欠かせない存在となっています。青紫蘇は、爽快な香りがあり、天ぷらや麺類の薬味などに、赤紫蘇は、梅干しや紅ショウガの着色、漬物などに利用されます。

 また、「日本食品成分表(八訂)増補2023年」に記載されている「しそ」に含まれているビタミン類やミネラル含有量は、他の葉野菜などに比較すると豊富に含まれることが分かります。栽培が容易なことから日本各地で生産されていますが、日本の生産量の約半数は愛知県産です。1年草のため、年中市場に出回っていますが、旬は6月〜8月頃になります。赤紫蘇は、6月〜7月の旬の時期以外はほとんど出回らないのが現状です。

紫蘇に含まれる栄養素
— β-カロテン —

 「日本食品成分表(八訂)増補2023年」では、「しそ 葉 生」でのβ-カロテン含有量は100g当たり11,000㎍で、β-カロテンが豊富な「にんじん 根 皮なし」では、100g当たり6300㎍となっており、含有量は野菜の中でも上位となっています。β-カロテンは、食品から摂取し、体内では、必要な分だけビタミンAに変換されます。働きとしては、目の健康維持や、粘膜や皮膚を保護したり、健康維持に関わる栄養素として知られています。

— ビタミンB₂ —

「日本食品成分表(八訂)増補2023年」では、紫蘇の葉100g当たりには、ビタミンB₂が0.34㎎、実には、0.16㎎含まれています。「にんじん」の0.03㎎と比較すると、豊富に含まれていることが分かります。ビタミンB₂は、水に溶けやすい水溶性のビタミンの一種で、体内でエネルギー代謝に関わり、皮膚や粘膜の健康維持に関わる栄養素として知られています。

— ビタミンK —

「日本食品成分表(八訂)増補2023年」では、紫蘇の葉100g当たりに690㎍含まれており、野菜類のなかでは上位です。ビタミンKは、血液の正常な働きや、骨の健康維持に関わる働きが期待できるとされています。

— 亜鉛 —

「日本食品成分表(八訂)増補2023年」では、紫蘇の葉100g当たり1.3㎎含まれています。亜鉛は、体内で300種類以上の酵素の働きをサポートする必須ミネラルです。新しい細胞の生成や健康を維持するために欠かせない多くの役割を担っています。味覚や免疫機能、肌や髪の毛の健康維持、子どもの発育と成長の促進、生殖機能の働きに関わる栄養素です。

— マグネシウム —

「日本食品成分表(八訂)増補2023年」では、紫蘇の葉100g当たり70㎎含まれています。マグネシウムは、カルシウムの利用や骨の形成、筋肉の収縮、エネルギー代謝、神経伝達などに関わるミネラル成分であり、生命維持に重要な役割を担う栄養素として知られています。

赤紫蘇の効能は?
— 健康維持に役立つ —

 赤紫蘇は、ポリフェノールやβ-カロテンが非常に豊富で、抗酸化成分を含むことが知られています。これらの成分は、体内の活性酸素を取り除く効果が期待されています。

— 食欲増進作用 —

 紫蘇に含まれる香り成分の一つであるペリルアルデヒドは、赤紫蘇だけでなく青紫蘇にも含まれ、爽やかな香りのもとになっています。この香りは料理の風味を引き立て、薬味として使うことで食事を楽しみやすくしてくれます。食欲が落ちやすい時期にも、麺類や冷奴、和え物などに添えることで、さっぱりとした味わいを楽しめます。

— 体調維持のサポート —

 赤紫蘇に含まれるカリウムは体内の水分バランスや塩分バランスを保つ働きがあり、体調を維持するミネラルとして知られています。

— 健康的なバリア機能を保つ —

 赤紫蘇に豊富に含まれるβ-カロテンが体内で必要に応じてビタミンAに変換され、肌や喉の粘膜を健康的に保つ働きに関わる栄養素として知られています。

紫蘇ジュースの効能とは?

 紫蘇ジュースは主に赤紫蘇を煮出した汁に、砂糖やお酢(またはクエン酸、レモン汁)を加えて作る爽やかな風味のドリンクです。鮮やかなルビー色と甘酸っぱい味わいが特徴で、水や炭酸や酢で割って飲みます。

 生の紫蘇と、赤紫蘇を煮出して作る紫蘇ジュースでは、摂取しやすい成分や栄養面に違いがあります。

 生の紫蘇は、βカロテンやビタミンK、カルシウム、食物繊維などを葉ごと摂取できる点が特徴です。

 一方、紫蘇ジュースは赤紫蘇を煮出して作るため、水に溶け出しやすい香り成分やポリフェノールの一部を飲み物として取り入れやすくなります。ただし、加熱や保存の過程で色素成分であるアントシアニンなどは変化しやすく、すべての栄養素を生の葉と同じように摂取できるわけではありません。また、紫蘇ジュースは砂糖を加えて作ることが多いため、飲みやすい反面、糖質の摂り過ぎには注意が必要です。クエン酸やお酢、レモン汁を加えることで、赤紫蘇特有の色合いや甘酸っぱい風味を楽しめますが、健康効果を期待して大量に飲むのではなく、嗜好飲料の一つとして適量を楽しむとよいでしょう。

 

出典:メディカルドック