Monthly Archives for 2024年 8月

爽やかな酸味と甘味の”ブルーベリージャム”

出典:dancyu

 

“ブルーベリージャム”のつくり方

 手でざっくり実をつぶしてからグラニュー糖を加えると、じわじわと果汁がにじみ出てきて、爽やかジャムのベースをつくってくれる。

果肉をつぶす

 洗ったブルーベリーはザルにあげて水気をきり、鍋に入れ、手のひらで軽く握るようにして果肉をつぶす。こうすると早く果汁が出て、グラニュー糖が溶けやすくなる。

グラニュー糖を加える

 グラニュー糖を加えて混ぜ、4~8時間おく。
 
 
 

果汁が出るまで置く

 グラニュー糖が溶け、浸透圧でブルーベリーの果汁がにじみ出てくる。
 
 
 

火にかける

 鍋底にたまっているグラニュー糖を混ぜ、強めの中火にかけて煮立ってきたら火を少し弱め、アクが出てきたらきれいに取り除く。
 
 

煮詰める

 ときどき底から大きく混ぜながら15~20分煮詰める。
 
 
 

仕上げる

 レモン汁を加えて混ぜ、さらに5分ほど煮る。
 
 
 

 

捨てるのは損!梅干しの種の有効活用

出典:ウェザーニュース
 

梅は食うとも核食うな、中に天神寝てござる

 7月30日は「梅干の日」。暑さが厳しいこの時期、おかずや弁当に活躍するのが梅干しです。酸味が食欲をそそり、食中毒の原因となる菌の繁殖を低減すると言われるため、日の丸弁当やおにぎりの具になる機会も多くなります。

 梅肉和えやおにぎりの具にするときに余るのが梅干しの種です。「種を捨てるのはもったいないので、ストックしておいて料理に使いしましょう」と管理栄養士の柴田聡美さんは言います。有効活用法を伺いました。

種で魚の臭みを取る

「鰯の梅干煮などは有名ですが、魚を煮るときに梅干しの種を入れると、梅干しに含まれるクエン酸をはじめとする有機酸が魚の臭みを消します。梅干しをまるまる入れると梅の味が強くなりますが、果肉を除いた種だけだとそれほど強くならないのでおすすめです」(柴田さん)

梅干しの種を臭み消しに使うわけですね。確かに種だけなら酸っぱくなりすぎずによいですね。

適度な酸味を出汁の味付けに

「梅肉を取った後の梅干の種は適度な酸味が残っています。これを使って梅出汁を作りましょう。梅干の適度な酸っぱさと鰹節の旨味が合わさって、そうめんのつゆや冷たいお吸い物などにぴったりです。

種10~20個を水カップ2に入れて火にかけて煮出し、酸味が出たら鰹節10g程度を入れて火を止めれば梅出汁ができあがります。種と鰹節をこしてから濃縮タイプの麺つゆを入れれば、梅そうめんができます。ほどよい酸味でさっぱりといただけます。また塩、日本酒を少し加えればお吸い物の出汁にもなります」(柴田さん)

梅の酸味のあるそうめんは食欲のない時にもするすると食べられそうです。

種と醤油で刺身醤油に

「簡単なのは醤油に種を漬け込んだ梅醤油です。ポン酢ほど強烈ではない適度な酸味は、白身魚の刺身のつけ醤油にもってこいです。またみりんや蜂蜜を入れて甘みを足せば、夏のおひたしの味付けにも使えます。醤油でなく酢に漬けると梅の種酢になります。酢の物に使うと梅の風味がほんのり効いておいしいです」(柴田さん) —

調味料として活用できる梅干しの種は、常温保存できるので保存容器などにストックしておくとよいそうです。酸味の効いた料理が食べたい季節、梅干しの種を料理の味付けに有効に活用しましょう。

梅の種を使った枕

 固くてごつごつして寝心地がよくないんじゃないか、と思われるかもしれませんが、種のサイズが人の指先ほどで、頭を載せると指圧を受けているみたいで、むしろ気持ちいいとか。

また、種には小さな穴が無数に空いていて、空気が流れて熱を拡散し、頭の蒸れを抑えてくれる効果もあるそうです。

 完熟梅の仁はアミダグリンが分解されているので中毒の心配もないのですが、青梅(未熟果実)の仁に含まれるアミダグリンは中毒の危険が高いため、絶対に食べないでください。

 

種からマンゴーを育てる

参照:ねとらぼ

 

食べ終わったマンゴーの種を土に植えて、3年後…… 日本の寒地で育ったとは思えない結果に「南国の果物を…凄い」「挑戦してみたい」

 

マンゴーの種を取る

 今回育てるのはマンゴーの種。盛り上がっている部分を上にして切り、実をそいで中の種を取り出します。

 実は普段マンゴーの種だと思っているのは種の殻とのこと。中の種を傷つけないように殻の外側をハサミで切って取り出します(種と殻がつながっている部分は切っても大丈夫だそうです)。

 土の配合は赤玉土7対腐葉土3(今回は腐葉土の代わりに生ごみ堆肥を入れています)。種のとがった部分から根と芽が出るので横向きに植えます。

 種は2つ植えたのですが、9日後に発芽しました。真夏は日差しが強いので直射日光が当たらない場所に置きます。

 12日目になると葉っぱが数枚出ています。マンゴーの葉は葉焼け防止のため、最初は赤茶色をしているそうです。

 赤茶色の葉っぱはだんだん緑色に変わり、最後は緑色に。すると次の新しい芽が出るという繰り返しとのことです。

 10月に入り夜の気温が12度になったので、室内に移動して栽培します。苗の高さは32センチと24センチ。カーテン越しの窓際に鉢を置くと、温かいので冬でも新芽が出てきます。

 順調に育っていると思った矢先、葉っぱに黒い斑点が。冷気が当たり凍傷になってしまったようです。窓際の苗は保温材を置いて冷気を防ぎ、もう1つの苗は温かい部屋に置くことにします(寒さ対策をしてから黒い斑点は止まったそうです)。

 半年以上たったので緩効性肥料を追肥。2月には高さが40センチと30センチになりました。

 4月下旬、夜の気温が15度になったので外で栽培することにしました。少し早かったようで背が高い方の苗の葉っぱが枯れてしまいましたが、新たな葉っぱを出そうとしてくれています。背が低い方の苗は葉っぱ1枚1枚が大きくて順調。これからの成長が楽しみです。

のりんごさんは南国フルーツであふれるお庭を目指して、ドラゴンフルーツやパイナップル、アボカドの栽培などにも挑戦中。そちらの様子は動画で見ることができます。

 

 

大阪のぶどう「虹の雫」

出典:マイナビ農業

 

開発断念の危機を乗り越え、50年の歳月を
経て商品化へ動き始めた大阪初オリジナル
ブドウ「虹の雫」!!

 ブドウの栽培が盛んな大阪で、初めてのオリジナル品種が誕生した。50年前に開発が始まり、原木の伐採などの危機を乗り越えて生まれたブドウ「ポンタ」だ。公募により「虹の雫(にじのしずく)」という愛称も決まり、さらなる注目を集めている。初の大阪産オリジナルブドウとして歩み始めた「虹の雫」の、これからの市場戦略とは。

隠れたブドウ王国、大阪

 一般的に農業が盛んなイメージはあまりないかもしれない大阪府だが、実は100年以上前からブドウが栽培されてきた歴史がある。令和4年度のブドウの出荷量は全国7位の3680トンにのぼる。

 主な産地は大阪府東部の柏原市や交野市、羽曳野市、太子町などだ。これらの地域は、水はけの良い斜面地で日当たりも良い土地が多く、比較的雨量が少ない地域のためブドウの栽培に適している。大阪市という大消費地が目の前にあることもあり、長年にわたってブドウが栽培され、親しまれてきた。ワイン用というよりは食用が中心で、現在はデラウェアや巨峰をはじめ、ピオーネやマスカット・ベリーA、シャインマスカットなど、さまざまな種類のブドウが生産されている。

50年前に始まった新品種の開発。

 三輪さんが所属する環農水研の前身「大阪府農林技術センター」でオリジナル品種の開発が始まったのは1973年。巨峰とブロンクスシードレスをかけ合わせた品種だ。種なしで粒の大きさは2センチほど。実が色づき始める時期の気温によって果皮色が変化する特徴がある。黄緑、黄、薄紅など、栽培時期によって色合いが大きく変わるという。

わずかに残った苗からの複製樹で復活!品種登録へ!

 最近ではシャインマスカットが大人気のブドウ市場だが、虹の雫はどのような位置付けになっていくのか。今後の展望とともに、実際に食べた時の印象についても尋ねてみた。

 虹の雫の糖度は通常でも20度、高いものでは23度になることもあるが、もともと酸味が少ない品種のため、しっかりした甘さを感じられるという。香りにも独自性があり、マスカットのようなすっきりした香りとも、巨峰のような濃厚な香りとも異なる、芳醇(ほうじゅん)でフルーティーな独特の香りを持つ。房を手にした時、実を口にした時、豊かな香りが広がるのが特徴だ。果皮の色の変化とともに、香りや味わいも少しずつ変わっていくという。時期によってさまざまな味や香りを楽しめる、奥行きの深さも魅力だ。

 大阪府内の生産者のみが栽培し、地元の直売所などでの販売が始まったばかり。新しい品種として、色合いが変化する楽しさとともに味や香りの魅力もアピールしたいが、まだ生産量そのものが少なく、広く流通させるまでには至っていない現状がある。

 開発断念の危機を乗り越え、50年もの歳月を経て商品化へ進み始めた虹の雫。
 ブドウ栽培の長い歴史を持つ大阪だが、初めてのオリジナル品種ということで注目度は高い。

 

種から育てるゴールドキウイ

出典:一色の畑

 

ゴールド・キウイ 種をまいて実が生るまで

 5月30日芽が出た
 5月06日ゴールド・キウイ種まき
 種を蒔いて軒下に放置していたものが芽を出したようです。

 最初は度々覗いたり水を与えたりしてましたが変化が見られず、もうあきらめていました。

— ゴールド・キウイの芽 6月08日 —

 ゴールド・キウイを種から成長させようと試み観察中です。

 まだまだ小さく普通の苗に成長するまでには時間がかかりそうです。

 芽出しの第2弾の種まきも終了してるのですが、まだ芽は出ていません。

— ゴールド・キウイの苗 6月24日 —

 種から育てているゴールド・キウイです。

 キウイって調べれば調べるほど不思議な木だ。

 雄の木と雌の木があって雌の木にしか実がつかない。

 ゴールド・キウイは雌の木であり、雄のゴールド・キウイは無い。

 だから、ゴールド・キウイから種を採って植えても、純粋なゴールド・キウイに成長しない。

 ゴールド・キウイの性質を50パーセント持つ木ができるのであろうと想像できるが、そもそも親木のゴールド・キウイもゴールド・キウイ同士の交配によるものでないから、ゴールド・キウイの性質をどれだけ保有してたものか分かったものではない。

 交配するたびに新品種ということになるのではないだろうか。

 ただゴールド・キウイでもイエロークイーンでも挿し木によって増やせば元のキウイの性格を100パーセント持ち合わせていることになるそうだ。

— ゴールド・キウイの定植 7月11日 —

 ゴールド・キウイの苗がだいぶ大きくなってきました。
 
 
 
 

— ゴールド・キウイの成長 9月03日 —

 本年5月に植えたゴールドキウイが大きく育ってきました。
 8本のキウイは一つのゴールドキウイから採った種を植えたものですが、この中から雄と雌がそれぞれ何本になるのか楽しみです。

— ゴールド・キウイの移植 9月17日 —

 込み合ってきたので移動します。
 
 
 
 
 

— ゴールド・キウイの様子 4月12日 —


 
 
 
 
 

— ゴールドキウイ着果 10月11日 —

 2014年5月に種をまいたゴールドキウイ

 3年目の2016年に初着果

 今年で5年目です

ゴールド・キウイの成長記録

 

桃の皮と種は捨てないで!水に漬けた結果

出典:MACARONI

 

香り豊かでさっぱり飲める。
桃のフレーバーウォーター
— 材料(作りやすい量) —

 桃の皮2個分 種2個 水

— 作り方 —

桃の皮と種を水に入れる
桃の皮のうぶ毛はよく洗ってきれいに取り除き、水の中に桃の皮と種を入れます。冷蔵庫に入れて8時間~半日ほど置けば完成です。日持ちはしないため仕込んだ翌日中には消費してくださいね。

— おすすめアレンジ —

ピーチフレーバーアイスティー
桃の風味たっぷりな桃水はそのまま飲んでおいしいのはもちろん、フレーバーティーとして楽しむのもおすすめです。

 材料
・ 桃水……200cc
・ 熱湯……100cc
・ ティーバッグ……2個

熱湯にティーバッグを入れて2分ほど蒸らしたら、冷えた桃水を加えます。氷を入れたグラスに注げは桃の香り豊かなアイスティーができあがりますよ。

すっきり桃味のクラッシュゼリー
桃の香りととろける食感が魅力のひんやりデザート。桃の実が入っていなくてもしっかり桃味が楽しめます。

材料
・ 桃水……300cc
・ 粉ゼラチン……5g
・ 砂糖……40g
・ レモン果汁……小さじ2杯

 桃水を皮ごと鍋で煮立てたらザルで濾して皮を取り除き、砂糖、水でふやかしたゼラチン、レモン果汁の順に加えて混ぜ合わせ、冷蔵庫に入れて冷やし固めます。

 固まったゼリーを崩しながらグラスに盛り付ければすっきり味の桃クラッシュゼリーの完成です。

— 実だけじゃない桃の楽しみ方 —

 芳醇な香りとさわやかな甘味が魅力の桃は、実だけでなく皮や種も活用できます。水に浸すだけでできあがる桃水は、すっきりとした飲み口で後味はさっぱり。

 アレンジも楽しめるので、桃をいただく機会があったら、ぜひ試してみてくださいね。

 
 

島根で1人だけ栽培していた「ゴールデンパールメロン」

出典:読売オンライン

 

「絶やしたくない」と立ち上がった農家

 高品質と評されながらも、栽培が難しく育てる人がわずかしかいない島根県オリジナル品種のメロン「ゴールデンパール」に情熱をささげる男性がいる。松江市で安藤農園を経営する渡部旭さん(44)。濃厚な香りと果肉の軟らかさに魅せられ、10年前にあった島根県のプロジェクトメンバーとしてただ1人、現在も研究を重ね、販路の拡大を目指している。(松浦彩)

 「ゴールデンパールは温度や湿度の変化に敏感で、気むずかしい子なんです」

 3日夕、松江市意宇町のビニールハウス。メロンの収穫をしていた渡部さんは、我が子に向けるような優しいまなざしでメロンを見つめ、笑顔を見せた。「順調に出来ている。少しの変化も見逃さないよう、毎日丁寧にチェックした成果かな」

 ゴールデンパールは島根県が半世紀前に開発した。渡部さんが初めて食べたのは、約20年前。種苗も取り扱う農園の顧客男性が偶然、栽培していた。口に入れると、とろけるような実の軟らかさと香りの高さに「こんなメロンが島根独自の品種としてあるのか」と驚いた。

 病気に弱くて育てるのが難しく、当時作っていたのはこの男性だけ。後継者を育てる意思はなく、「そのうち消えるなんてもったいない」と思ったという。だがその10年後、ゴールデンパールの作り手を育成する島根県のプロジェクトがあると聞き、意を決して参加した。

 栽培の難しさは、予想以上だった。初の収穫時は3割程度の出来栄え。さらに食べ頃は収穫から約1週間と短く、安値でしか売れない。3か年のプロジェクト終了後、渡部さんを除く全参加者が「作るのが難しい上にもうけにならん」などと手を引いた。

 渡部さんは「このメロンを絶やしたくない。いずれファンも増えるはずだ」と孤軍奮闘。その熱意はじわりと広がっていく。まずは地元産品を手がける会社「ちいきおこし」(松江市)から声がかかった。珠玉の果実を知った同社が、PRと販売の協力を申し出た。

 2018年からは、同社と共に出雲大社の縁結びにちなんで「ご縁玉」と命名し、規格外品を使ってソーダやアイス、ゼリーと関連商品を開発。規格外品の活用策に道筋ができたことで、他の農家も加わりやすくなり、現在は松江市内の農家2軒と栽培を続ける。

 今期の出荷量は2500玉程度といい、県の特産品まで育て上げるには「少なくとも今の10倍以上の出荷が必要」と渡部さん。新規参入を目指す農家の研修生を積極的に受け入れ、栽培のコツを惜しみなく伝授するなど仲間の確保にも力を入れる。「これからも『松江のゴールデンパール』を広めたい」と意気込む。


 ゴールデンパールの出荷は7月末まで。問い合わせは、ちいきおこしが運営する「八百万マーケット」(0852・67・6650)。

 

植物ホルモンとの出会い 道法スタイル

出典:自然栽培全国普及会

 

樹の植物ホルモンのバランスを活かした技術

椎名ガーデン

 自然栽培に出会う以前、前述のせん定にいきついたのは、農文協の「せん定を科学する」(発刊当時、弘前大学の菊池著)という本でした。そこには「せん定の方法で、樹の植物ホルモンが変わってくる」とあったのです。

 それをみて、まさに目からウロコが落ちるような心境!菊池先生にも、直接電話し植物ホルモンの働きを伺い注目するようになりました。

 植物は、新しい枝を伸ばしその先端に花芽をつけます。先端から順番に養分が貯まりますので(頂芽優勢の原理)先端ほどよい果実がなります。

 また、根で作られた植物ホルモンのジベレリンとサイトカイニンが導管を通って、新しい枝の先端に行って発芽を促し新芽が伸びます。

 そして、その新芽でオーキシンというホルモンが作られ根まで運ばれます。

 このオーキシン、根に到達して濃度が薄い時には発根し、濃度が濃くなれば発根が止まるというのです。

 ところが現代の農学では、この徒長枝を剪定してしまうので、植物は根を傷めてしまいます。結果、樹勢が弱くなり病気になりがちになります。肥料を与えてなんとか育てようとし、無理をするので病気がさらに出る。だから農薬を使わなくてはならないというのです。一般的にも、剪定で枝を切るのは全体の20%までといいます。枝を傷つけることはイコール根を傷つけることになります。

 この徒長枝をなぜ一般的に切るかといえば、徒長枝は結実しにくいことと樹形を乱すといわれているからです。

 また徒長枝を伸ばすと、樹が高くなり作業性が悪いと言われます。しかし実際には実がたわわに実り、その重みで枝が下がってくるので、作業的にも困らないと言うのです。

 これはほんの一部の話ですが、当たり前といえば、当たり前、非常識といえばあまりにも非常識な話。いかに私たちが一般的な観念に縛られて、ありのままに自然を捉えられていないかを痛感しました。

 自然栽培において、樹に残留する肥料や農薬を取り除くことが重要な課題としてあります。

 樹からなかなか、肥料や農薬が抜けていかないため、自然栽培における果樹は時間がかかると考えていました。

 しかし、道法さんの取り組むせん定では、毎年、新しく生える立ち枝を残すことができます。それによって、枝をどんどん若返らせていくことができるのです。
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ヘーゼルナッツ、ナシ、プルーン

1本の樹でカンキツ100品種!

出典:現代農業Web

 

多品種接ぎ木で、楽しみすぎ果樹

 結婚して60坪ほどの土地を入手したのを機に、植える果物の種類が徐々に増えました。最初は、私が小学生のころに岩手の実家で植えていたスモモやカキ、リンゴなどを育てていましたが、比較的寒い秩父市でのミカン栽培を見て、カンキツ類にも手を出すようになりました。義理の父が使用していた小さな温室が空いたので、アボカドやライチ、南国のリンゴと呼ばれるホワイトサポテなども植え、樹種と品種が急激に増えてしまいました。現在、550品種ほどをたいして広くない土地で育てています。当然、1本の樹に多品種を接ぎ木しています。

多品種接ぎのメリット

 狭い土地でたくさんの品種を楽しめるほかにも、多品種接ぎには以下のようなメリットがあります。

 一つは、受粉樹も省スペースで育てられること。受粉時以外は必要のないキウイの雄木などを枝の一部に接いでおくことで、スペースが有効に使えます)。二つめに、品種特性を早期に確認できること。成木に接ぎ木するので、新しく入手した品種や実生品種も1、2年で着果させられ、味や形を確認できます。三つめに、1本で長期収穫が可能なこと。多品種接ぎの樹を1本植えておけば、手軽に長く収穫を楽しめます。例えば、カンキツはスダチが8月、極早生ミカンが9月に収穫可能で、毎月別の品種が食べごろとなり、翌年8月のヒョウカンまで一年中味わえます。ブドウは7月末の「ヒムロットシードレス」から始まり、12月初旬の「ウルバナ」まで間断なく収穫可能。スモモやプルーンは6月から10月、カキは9月末から12月初旬まで楽しめます。

 一方、害虫が出て薬剤をかけたときに、同じ樹のなかでも薬害の発生する品種があったり、穂木から台木に感染する「高接ぎ病」によって樹全体が枯れるリスクもあります(本誌p89)。また、品種ごとの枝管理が少々複雑となるのも難点でしょうか。

春でもできる「宮式芽接ぎ」

 接ぎ木の方法は、切り接ぎ、割り接ぎ、腹接ぎ、芽接ぎなど各種やっていますが、少し変わった方法も実践しています。私の苗字をとって「宮式芽接ぎ」と呼んでいます。

 一般的な芽接ぎは、台木の樹皮にT字の切れ目を入れて剥ぎ、そこに穂木を差し込みます(現代農業2022年4月号p88)。養水分の流動が活発で皮剥ぎしやすい夏から秋が適期ですが、春でもできる方法を工夫しました。

 下の写真のように台形に削った穂木を台木にはめ込み、芽の部分を残して接ぎ木テープを巻くのです。T字芽接ぎと同じように外気への露出が芽だけとなり、完全密封にかなり近づきます。これで穂木の乾燥による失敗を防ぎます。

 近年は、パラフィン系テープの「ニューメデール」が出て、簡単に穂木を完全密封できるようになりましたが、安価な接ぎ木テープのみを使う場合におすすめです。

 芽接ぎは下の写真のように、1本の枝に連続的に何カ所も接ぎ木できます。私の場合、購入した棒苗の途中に数品種接いだり、長い枝に実生品種(性質がそれぞれバラバラ)を続けざまにたくさん接いで、それぞれの特性を確認するときなどに、この方法を活用しています。

宮式芽接ぎのやり方

 モモの枝で実演。一般的なT字芽接ぎと違って皮を剥がない。樹液流動の少ない春でもできる。
 モモは葉芽と花芽が隣り合ってついているので、まず指先で花芽だけを取り除く。
 1芽残して小さく切った穂木を半分に割く。
 
 
 
 
 両端を削って台形型にする。
 台木を削って穂木と合わせる。
 
 
 
 
 穂木の長さに台木を削り、両端に切り込みを入れる。
 
 
 
 
 台木の切り込みに穂木を差し込む。切り接ぎと違い、1本の枝に連続的に接げる。
 
 
 
 芽の部分だけを残して接ぎ木テープをまく。念のため、芽の部分のみニューメデールで覆ってもよい。