分 類
野 草
分 布
沖縄を除く日本全国の日当たりのよい畑地、原野、道端など
採り方
若い茎葉
食べ方
七草がゆに入れたり、餅に混ぜて草餅、薬草
増やし方
種
出典:日本薬学会
(母子草)は全国の日当たりのよい畑地、原野、道端などにごく普通に見られるキク科の越年草です。高さは20~30 cmほどで全体に白軟毛があり、葉は先が丸みを帯びたへら状で、互生します。
開花期に全草を採取し、水洗いして天日でよく乾燥させたものを、生薬ソキクソウ(鼠麹草)といいます。漢名でもある鼠麹草は、葉に毛があって鼠の耳のような形をしていることと、花が粒状で黄色の麹(こうじ)に似ていることから名付けられたようです。
ソキクソウの煎液は鎮咳、去痰、扁桃炎、のどの腫れに有効で、他に利尿作用があるため急性腎炎に伴うむくみの軽減に効果があると言われています。
皮膚病には全草の黒焼き粉を作り、ゴマ油で練ったものを患部に塗布するとよいとされていました。
ハハコグサの若い茎葉は食用とされ、春の七草の一つです。かつては葉を草餅や団子のなかに入れましたが、緑色の鮮明なヨモギがこれに取って代わり、今では草餅に用いることはほとんどありません。
このようにハハコグサは色の映えにはやや劣ものの、粥や天ぷらの食材として、母から子へ受け継がれるべき植物であることは確かなようです。