リンゴの枝折れや幹の裂開といった深刻な雪害が発生している
平年の約2倍の積雪を記録している津軽地方で、リンゴの雪害への懸念が高まっている。青森県りんご協会によると、4日からの暖気と週末以降に予想される豪雪で、リンゴ樹に積もった雪が重くなり、枝や幹が損傷する恐れがある。同協会はリンゴ樹の雪下ろしのため、各自治体に早期の農道除雪を求めている。
4日午後、雨がぱらつく中、弘前市相馬地区の屋内で行われた同協会主催の講習会の座学。同協会の工藤貴久技師は参加した10人の農家に対し「雨で雪が固くなる前に木から雪を下ろしてほしい」と呼びかけた。この日は剪定(せんてい)の実技講習も予定していたが、大雪でリンゴ樹が埋まってしまったため中止した。
青森地方気象台によると、津軽では4~6日にかけ気温が上がり、7~9日は冬型の気圧配置の影響で大雪に見舞われる。工藤技師は木に降り積もった雪が雨水を吸って重くなった上、豪雪が重なると、雪の重さに耐えかね太い枝や幹が折れる可能性がある-と指摘する。
弘前市では1月の最高積雪深を更新するドカ雪に見舞われ雪害への懸念が高まっているが、弘前以外でも雪への警戒が必要となっている。
昨年の県の調査で甚大な雪害が確認された青森市浪岡地区の農家田中一幸さん(64)は「今のところ被害は限定的だが、問題はこれから。暖気や週明けの大雪で被害が拡大するかもしれない。高齢化でリンゴ樹の雪下ろしが難しくなっているのも気になる」と話した。
同じく雪害が大きかった平川市広船地区の農家小笠原昭治さん(76)も「3日に木の様子を見に行ったが、既に雪が固くて落としにくくなっていた。今後、雪が解けて沈み込む時に枝が引っ張られるのも心配で、去年並みの被害になるのでは」と語った。
津軽地方で豪雪によるリンゴ樹被害の拡大が懸念されるとして、青森県りんご協会(弘前市)は9日、内山国仁会長を本部長とする「りんご園雪害対策本部」を設けた。設置は2年連続。内山会長は「天候次第では昨冬以上の被害が出る可能性がある。雪害をきっかけに、後継者がいない高齢農家が離農してしまわないか心配だ」と語った。
同協会は農家に対し、早めの雪下ろしや雪に埋まった枝の掘り起こしを呼びかけている。農道が雪で埋まり、園地にたどり着けない場合があるため、農道除雪を早期に進めるよう行政側に要望する予定。大雪で傷ついた木を補強するための技術指導もする。
内山会長によると今年、1月の最高積雪深を塗り替えた弘前市を中心に雪害が発生している。太い枝や幹が損傷すると生産量が大きく減り、回復までには年単位の時間がかかる-とし「被害状況によっては、3年連続で生産量が40万トンを下回ることになると思う」と語った。
同協会は、先月末から各地で行っている巡回講座で被害状況を調べている。
出典:Web東奥
