山菜を「雑草」と呼んだノルウェーに変化の兆し

「雑草」が非常食として貴重になる日が来るとは
 ノルウェーの首都オスロで、思わぬ場所から食文化の再発見が始まっている。
 

ベリーとキノコだけが、北欧で大人気のライフスタイルの謎

 北欧ではベリーやキノコを採る文化は一般的だが、それ以外の野草や山菜は、長らく「雑草」と見なされてきた。

 とりわけノルウェーでは、海に囲まれながらも、昆布や食べることができる海藻すら「海のネバネバした草」として扱われる傾向がある。

 筆者自身、ノルウェーに来た当初は山菜の豊かさに驚いたが、周囲の反応の冷たさに自然と採取をやめてしまった経験がある。

 しかし、新北欧料理の台頭によって、草花や昆虫をも食材として捉える視点が登場し、こうした風潮にも変化が見え始めた。

 今回の有料遠足に参加した市民も、山菜やフィヨルド植物に関心はありつつも、どこから始めてよいか分からなかった人々ばかりだった。まさに「変わり者」同士の好奇心が交差した場となっていた。

 そこで学んだ知識をもとに、採取した山菜を見せながら説明したのだが、「あさき、これは雑草だよ」と言われ、我に返った。

 そうだ、ツアーに参加していた人たちが「変わっている」のであって、ノルウェー一般的な感覚は、まだ「雑草」なのだ、と。

 海藻のことも含めて思うのだが、「本当に、モッタイナイ」。

 新北欧料理のムーブメントで、もっと常識がアップデートされることを願おう。

フィヨルド植物に秘められた塩味と旨味

 海藻と同様、実はノルウェーの自然は「食べられる植物」の宝庫だったのだ。

 キノコやベリーの採取はライフスタイルの一部として定着しているが、山菜や海岸植物はなぜか根付かなかった。

「戦後、何度か山菜ブームはありましたし、食べることのできる緑の植物は、私たちの祖父母世代では食用として親しまれていました。今は新北欧料理によって再注目されています」

 また今回のツアーでは、山菜の専門家が「山菜は非常食にもなる」と繰り返し強調していた点も見逃せない。

 
出典:Yahooニュース