こんもりとまとまった樹形が特徴の一年草で、草丈は50~100cmほどに生長し、夏は爽やかなグリーン色の葉ですが、秋になるとピンクや赤に紅葉する姿が大変美しいです。紅葉した後は枯れてしまいます。初夏~真夏にかけてたくさんの花をつけますが、茎も最初は緑色ですが、徐々に紅葉していきます。コキア(ホウキ草)自体の記録は、900年頃の書物にあり、日本へは中国を経由してアジアから伝わり栽培されていました。「枯れた茎はホウキ、果実は食用に」と実に無駄がないその利用価値の高さから江戸時代には広く利用されていました。
秋田の特産品「とんぶり」はこのコキアの果実を加工したものでプチプチした食感と色合いから「畑のキャビア」などと形容されることもあります。
とんぶりはコキア(ほうき草)の種子です。このほうき草は、4月下旬~5月上旬に苗床を作り、6月上旬に定植し、8月中旬頃小さな花を咲かせ実を付けます。9月下旬、収獲作業が始まりますが、とんぶりは実が小さく風に飛ばされやすいので、この収穫期に心配なのが台風の到来です。生産者の方は収穫が終了するまで大変ですね。「とんぶり」の名の由来については、「ぶりこ(ハタハタの卵)に似た、唐伝来のもの」を意味する「とうぶりこ(唐ぶりこ、唐鰤子)」が省略され、転訛したものとする説が有力です。外見は魚の卵のようで淡い緑色、味も淡泊でプリプリした歯ざわりのよさは、「畑のキャビア」「和製キャビア」「陸のかずのこ」などと形容されます。
刺身、しらす、ながいも、納豆、酢の物などの付け合わせとして、江戸時代から食されてきました。各種ビタミンやミネラルがバランス良く含まれた健康食品です。 おすすめは、納豆や、すりおろした山の芋などと混ぜ合わせて食べるとプチプチした食感が楽しめます。
漢方医学では「地膚子(日本語読み:ぢぶし、じふし))と呼ばれ、利尿薬やと強壮薬として取り扱われてきました。食事とともにいただくと血糖値上昇抑制があるとして食される方もいるそうです。
とんぶりの作り方11月~12月上旬、ホウキ草が赤色から茶色の変化したころが収穫適期です。ホウキ草の下に受け容器を置き、手でしごくとか揉みます。すると果実はぱらぱら落ちてきます。一株でも熟期がずれるので、数回に分けて収穫すればいいと思います。収穫した果実を水で沸騰させながら30~1時間茹でます。茹で終わったらお湯を切り、水を入れた桶に移し、手で十分に揉みます。揉み終わったら、カスを除き種子(とんぶり)は重く下に沈みます。何回も繰り返すとキャビア様のとんぶりが桶に残ります。カスを取りきったらとんぶり(1~2mm)の出来上がりです。



