バラ科キイチゴ属のラズベリーは、暑さや寒さに強く病害虫の被害が少ないため、初心者の方も育てやすい果樹です。ラズベリーは1本でも実が成る「自家結実性(じかけつじつせい)」の果樹で、実の色は赤や黄色、黒、紫と豊富です。
収穫期は6~7月ですが、夏と秋に収穫できる品種もあります。木の高さを表す樹高は1~1.5mほどで、紅葉した後に落葉します。
日当たりのよい場所で栽培し、トゲに注意しながらシュートと呼ばれる新しい枝をトレリスなどに誘引(ゆういん)しましょう。5~6月の開花期に、筆などで人工授粉をすれば実がよくつきます。せん定は冬に行い、収穫が終わった短い枝を根元からカットしてください。
肥料は冬と開花期、収穫後に与えます。トラブルは少なめですが、まれにカイガラムシやアブラムシなどがつくこともあります。
バラ科ビワ属に分類され、自家結実性ですが収穫まで5~6年以上かかります。生長後はどんどん伸びるので、好みの高さに整えましょう。収穫期は5~7月で、手入れをすれば大きな実が収穫できます。耐寒性は弱めですが、近年では寒さに強い品種も流通しています。
樹高は2~5mほどで、常緑樹のため冬も緑の葉を楽しむことができます。
日当たりのよい場所で栽培し、枝を横方向に誘引しながら育てます。大きい実をつけるには、余分な花の芽を取り除く「摘蕾(てきらい)」や、余分な実を取り除く「摘果(てきか)」をします。最終的には1つの房の実を3~5個にして、害虫対策用の袋をかけましょう。収穫期が過ぎたら、伸び過ぎた枝をせん定します。肥料は花が咲き終わった後、収穫後、また9月ごろに与えてください。
トラブルは少なめですが、まれにがん腫(しゅ)病や灰斑(はいはん)病などの病気や、モモチョッキリなどの被害にあうことがあります。
クワ科イチジク属(フィカス属)のイチジクは「無花果」の文字通り、実の中で花が咲く「隠頭花序(いんとうかじょ)」の仕組みをもちます。自家結実性の果樹で、品種によって6~8月または8~10月、もしくはその両方で実の収穫ができます。
寒さに弱いため、寒冷地では鉢植えにして冬は室内に移動しましょう。樹高は2~5mほどで、紅葉した後に落葉します。
日当たりのよい場所で栽培し、1年目は高さを50cmほどに切り戻して新しい枝を伸ばします。翌年は余分な芽を取り除く「芽かき」や、メインの枝の先端を切る「摘芯(てきしん)」をするとたくさんの実が成ります。収穫後は、品種によってせん定の方法が異なるので気をつけてください。肥料は開花期と収穫後に与えましょう。
イチジクは疫病やさび病、カミキリムシなどの被害にあうことがあります。
モクセイ科オリーブ属に分類され、種類の多いオリーブは、暑さや寒さ、乾燥にも比較的強く、育てやすい果樹です。実をつけるには、異なる品種を2本栽培しましょう。収穫期は10~11月で、実は塩漬けやピクルスなどに加工できます。樹高は2m以上で、常緑樹のため冬も葉の美しさを楽しむことができます。
弱アルカリ性の土を用意し、日がよく当たる場所で栽培しましょう。オリーブは、新しい枝の中間から先端に花の芽がつきます。結実しにくいときは、5~6月の開花期に人工受粉をしましょう。せん定は春に行い、古い枝や枯れた枝などをカットして風通しをよくしてください。実の豊作と不作が交互に起こる「隔年結果(かくねんけっか)」の品種は、摘果をして実の数を調節します。肥料は冬と開花期、収穫前に与えましょう。
オリーブは病害虫が少なめですが、炭疽(たんそ)病やハマキムシ、オリーブアナアキゾウムシなどの被害にあうことがあります。
バラ科ザイフリボク属のジューンベリーは、収穫だけでなく樹形と花の美しさ、紅葉を楽しむことができます。暑さや寒さに強くトラブルが少ないため、初心者の方におすすめの果樹です。収穫期は6月で、赤い実の美しさにも人気があります。樹高は2~9mですが小さく育つ品種もあり、紅葉した後に落葉します。
ジューンベリーは、午前中の数時間ほど日が当たる場所であれば育ちます。自家結実性で、収穫までは7~8年ほどかかることがあります。せん定は落葉後に行い、長く伸びた枝や不要な枝、根元から出る枝を切り落とす程度でかまいません。肥料は、冬に「寒肥(かんごえ)」として与えます。
病害虫の被害はほとんどありませんが、まれにアブラムシがつきます。
カキノキ科カキノキ属に分類され、耐寒性があるため全国で栽培できます。ただし、寒い地域では実の渋みが抜けない場合もあります。植えつけから3年ほどで収穫ができ、自家結実性ですが2本を植えて育てるとよく実がつきます。樹高は2~5mで、紅葉した後に落葉します。
日当たりのよい場所で栽培し、メインの枝を決めて整えながら管理すると、適度な樹高を保ちます。花の芽は前年に伸びた枝の先につくので、開花前に切らないように気をつけましょう。開花期に人工授粉をすると、よりたくさんの実がつきます。実を大きくするときは、摘蕾や摘果をして数を調節してください。肥料は冬と夏、収穫期に与えましょう。
うどんこ病や落葉病などの病気や、ハマキムシ、ヘタムシなどの害虫がつくことがあります。
ミカン科ミカン属に分類され、暑さや寒さに強くトラブルも少なめです。自家結実性で、植えつけから4年ほどで収穫できます。近年では、枝のトゲや実のタネがない品種も流通しています。収穫期は9~12月下旬と長く、未熟の実も果汁を使用できます。樹高は1.5m以上で、常緑樹のため冬も葉の緑を楽しむことができます。
鉢植えは日当たりのよい場所に置き、2年に1度のタイミングで植え替えます。3年目に摘蕾や摘果をして、その後の結実に備えましょう。生育してからのせん定は基本的に春に行い、伸び過ぎた枝や混み合った部分をカットします。肥料は冬と開花後、収穫期に与えましょう。
カイガラムシやアブラムシに気をつければ、管理はそれほど難しくありません。
マタタビ科マタタビ属に分類され、高温多湿の環境でよく育ち、トラブルも少なめです。雄と雌の木を一緒に育てるか、雌の株を人工授粉させると、2年ほどで結実します。収穫は10~11月、環境によっては12月頃までの長い期間楽しめます。
つるは3m以上に伸びますが、鉢植えにすれば育ち過ぎを防ぐことができます。秋に紅葉し、冬になると落葉します。
日当たりのよい場所で栽培し、鉢植えは数年に1回のタイミングで植え替えましょう。つるは、支柱を四方に立てたあんどん仕立てやトレリスなどに絡ませます。1年目に生長した枝の下からわき芽が伸び、節(ふし)の部分に花の芽がつきます。摘蕾や摘果をして実の数を調整し、収穫した実は1週間ほど保管してから食べます。せん定は冬に行い、実がついた節から先の芽を3~5つ残して先端を切ります。肥料は開花後と収穫前に与えましょう。
果実軟腐病などにかかることがありますが、害虫の被害はほとんどありません。


