アキタブキ(秋田蕗)

アキタブキ/あきたぶき/秋田蕗

・北海道と本州北部に分布するキク科の多年草。寒冷地に合わせて変異した大型のフキであり、形態や性質はおおむねフキに同じだが、葉は巨大で、新葉と花が同時に展開するという特徴を持つ。

・基本的には湿気の多い半日陰地を好むが、日当たりのよい草地や林内にも見られ、特に北海道では至るところに生じる。アイヌ語ではコルコニといい、本種を県の花とする秋田ではバッケと呼ぶ。古名は「山生吹ヤマフブキ)」。

・葉は直径30~150センチで縁に粗いギザギザがあり、中空の葉柄は人の背丈を越えて200センチにも育つ。アキタブキが大きくなるのは環境によるところが大きく、東京などの暖地で栽培すればフキと見分けがつかないほどの大きさにとどまる。

・アキタブキの開花は4~7月。葉柄とは別に株元から伸びた花茎に小さな花が球状に多数集まる。雌雄異株で、雄株は花粉があるため全体的に黄色っぽく、雌株の塔は雄株よりも高くなる。

・フキは花茎が出た後に葉を展開させるが、アキタブキは開花と同時に新葉を展開する。フキノトウ(若い花茎と柄)はフキの倍ほどの大きさになるが、味はほぼ同じ。フキノトウは雪の中から顔を出し、冬眠から目覚めたクマが真っ先にこれを食べるという。

・アキタブキのフキノトウもフキと同様に山菜として商業栽培されており、天婦羅などにして食用される。また、葉柄を砂糖漬けにしたものはかつて、秋田の銘菓とされた。

・花が終わった雌株には綿毛のある果実が多数でき、風によって種子を拡散させる。この綿毛が吹き散る様を山吹雪にたとえ、それが転じて「フキ」となったという説がある。

アキタブキの基本データ

【分 類】キク科/フキ属

     多年草

【漢 字】秋田蕗(あきたぶき)

【別 名】オオブキ/エゾブキ

     ラワンブキ

【学 名】Petasites japonicus

     subsp. giganteus

【英 名】Akita sweet coltsfoot

【開花期】4~7月

【花の色】クリーム色 

【草 丈】~200cm

「ふきのとう」を季語にした俳句

ほとばしる 水のほとりの ふきのとう 野村泊月
蕗のとう 春の幸せ ほろにがき 伊藤知子
ほろにがさも ふるさとの 蕗のとう 山頭火

雪国の 春こそきつれ 蕗のとう 西島麦南
バッケ咲ぐ 津軽の野さも 春コくる 佐藤秀隆
出典:山菜採りシリーズ

 
出典:庭木図鑑