タイで盆栽ブーム

スターも夢中「剪定してると無心になれる」

 タイと日本の“相思相愛”ぶりがあらわれている「タイで盆栽が大ブーム」という話題が、テレビ朝日のニュース番組で取り上げられていました。

 タイでは、盆栽コンテストが開かれ、市場では盆栽の露店が急増。盆栽教室を開けば、すぐに予約が埋まるほどだとか。以前は富裕層の趣味だったのが、若い世代の所得向上やコロナ禍がきっかけで広まっているそうです。

 タイでは2022年、政府が医療用の大麻草100万本を全土の世帯に無料配布し、家庭栽培を解禁したという驚きのニュースがありました。大麻ではなく、あえて盆栽を育てる人は渋くて 素敵です。

 盆栽協会の会長を務める60代の男性は、「盆栽のおかげで寂しくない。認知症の予防にもいいしね」と、健康法としても期待されているようです。盆栽店を訪れた若い愛好家たちは「 剪定をしていると周りの音が全く聞こえなくなるくらい無心になれるの」「盆栽は『生きる芸術』」などと語っていました。現地の映像を見ると、タイの気候のせいか日本の盆栽よりも勢いよく生い茂っているような……。

 また、盆栽にハマる意外な人の姿も。タイのロックスター、バンクさんは、盆栽のおかげでアルコール依存症を克服し、命を救われたそうです。バンクさんが日々、盆栽園で丹念に手入れする写真が、インスタグラムに投稿されていました。古い葉っぱを剪定する様子や植え替え作業など、かなり本気で取り組んでいます。「盆栽の趣味があるのはラッキーです。それは私をより落ち着かせ、自意識を高めます」といったコメントが。盆栽の効果か、表情はより 精悍さを増し、 佇まいも 凜としています。

 盆栽愛が高まったのか、盆栽を抱きしめ、ふわふわの葉っぱに顔を寄せる姿も。タイの若い世代が、新たな盆栽の 愛め で方や関係性を提示してくれそうです。

— 辛酸なめ子(しんさん・なめこ) —
漫画家・コラムニスト、エッセイスト
1974年東京都生まれ、埼玉県育ち。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。人間関係から、恋愛、アイドル、皇室、セレブリティ、スピリチャルまで幅広いテーマで執筆。著書に「女子校育ち」「大人のコミュニケーション術 渡る世間は罠だらけ」「おしゃ修行」「魂活道場」「新・人間関係のルール」「女子校礼賛」「電車のおじさん」「辛酸なめ子の独断!流行大全」など。

引用:Pixabay

 
出典:辛酸なめ子のじわじわ時事ワード