雑草は根から抜いちゃダメ!?

なぜ根っこから抜いてはいけないのか

 なぜ雑草を根から取らない方が良いのかというと、雑草を抜くたびに土が締まって硬くなっていくからです。
 土が固くなると、固い土でも繁殖できるような雑草が生えて来やすくなります。
 このような雑草は根の張りがとても強いのが特徴です。つまり、根から抜くことを繰り返すことで、草取りがだんだん大変になるという悪循環に陥る危険性があるのです。
 もちろんこれは程度の問題ですので、少しくらい抜いてしまっても、すぐに土が硬くなるというものではありません。

 植物の根の役割は、「土から栄養を吸うこと」と答えられる方が多いと思いますが、実はそれだけではありません。
「土を掘り進め、軟らかくすること」も重要な役割なのです。そうすることで、その植物自身も根を張りやすくなりますし、次の世代の子孫もそこで根を張ることができます。
 さらに、光合成で作った糖分を根から出して微生物を集め、彼らが住みやすい環境を土の中に作るという役割を持っています。
 つまり、土の中で微生物と植物がお互いに協力し合いながら、住みやすい土を作っているのです。それがまた、野菜が育ちやすい土の環境にもつながっていきます。

 枯れた後の植物の根は、微生物たちによって分解され、土の栄養となります。
 また、根があった部分は土の中でトンネルのように空洞として残るので、土がフカフカになっていくのです。根から抜いてしまうとこの空洞は生まれないので、土が少しずつ締まっていきます。

 つまり雑草の根っこを残して切ることで、土がフカフカになり、フカフカの土を好む微生物や雑草が増えます。
 このような環境で生える雑草は、根の張りが浅く、背が低く、柔らかいのが特徴です。
 こういう性質の雑草は草刈りするのにも楽ですし、野菜の生育の邪魔になりません。このような雑草が生える環境になってくると、畑の手入れはかなりしやすくなります。

 耕すことでも土はフカフカになったように思えますが、それは一時的なものなので、根本的にそして長期的にフカフカな状態を保つためには、根っこを残した草刈りが必要になります。
 またこれに合わせて前回の記事で少し紹介した、雑草・落ち葉マルチを行うと3〜4ヶ月でかなりフカフカで栄養豊富な土ができていきます。

お勧めする草刈りの仕方

 基本は、根を残して「根元より下」を刈ることです。
 特に葉っぱが細長いイネ科の雑草は「成長点」と呼ばれる成長が始まる部位が根本にあります。
 ですから、これより上の位置で刈ってしまうと、またすぐに成長してきます。
 この位置よりも下で、鎌を少し土に入れて根をできるだけ残すように刈っていくことが大事なポイントになります。
 慣れないうちは時間がかかるかもしれませんが、慣れると雑草を抜くよりも速く楽にできるようになるので是非マスターしていただきたい刈り方です。

根を取り除いた方が良い草

 まずは地下茎という地面の下で茎を伸ばし繁殖していく植物。代表的な雑草としてヨモギ・チガヤ・スギナなどがあります。
 次が、球根で生えてくる雑草です。球根で生えてくる雑草よりも地下茎のものが圧倒的に多いので、まずは地下茎の雑草を覚えておきましょう。
 これらの雑草は野菜よりも強い雑草なので、野菜の近くに生えている場合は根っこごと抜いた方が良いです。

 
出典:マイナビ農業