赤色の防虫ネットがネギやキャベツなどを好物にする害虫ネギアザミウマの目を欺き、作物を守れる可能性が高まったからだ。学術論文も発表され、京都府は九条ネギなどの京のブランド野菜を守る糸口にしようとしている。
農作物のネギ類などでは、葉に寄生する「ネギアザミウマ」と呼ばれる害虫が知られていて、生産者は防虫ネットで覆うことで、被害を減らしています。
ネギアザミウマは成虫で体長約1・5ミリ。ネギ類の葉の表面をなめたり、養分を吸い取ったりする。被害を受けると白斑があらわれるほか、ウイルスを媒介しているため枯れることもある。府内では3月頃から発生し、6~7月に増加するが、効果的な農薬が少ないことが生産現場の悩みの種だった。
研究チームは室内実験で、防虫ネットの織り糸の色を変えてネギアザミウマの侵入率を調べた。すると、既存の白い防虫ネットに比べて、赤―黒ネットは約14分の1、赤―赤ネットは約8分の1まで抑えることができたという。
赤―黒ネットは太陽光を妨げる可能性があるため、赤―赤ネットを基に、防虫ネットを開発。亀岡市内のほ場で実験したところ、ネットをかぶせない場合に比べ、側面を赤色ネットで覆っただけでも侵入を約2分の1に抑制することが確認された。
研究チームは赤色防虫ネットの反射光がネギアザミウマの緑色の光受容細胞を刺激しているためと分析。同センターの徳丸晋虫・主任研究員は「殺虫剤に頼らない生産体制や有機栽培を促進できる。京野菜の価値をより担保するものになるはず」と期待する。
防虫ネットは網目を細かくすると、通気性が低下し室温が上がりすぎる傾向にあるという。研究チームは網目を大きくした場合にも効果があるのか、追加実験なども視野に入れて研究を進める。
参照:e-taneya
出典:読売新聞

