「漆=Japanese lacquer」と言われるほど日本文化を象徴する「漆」が、自給率がわずか5%しかないことをご存じですか?
これは今に始まったことではありません。
戦後、石油化学の発展、ライフスタイルの変化などから国産漆の需要は大幅に減少しました。さらに高価な国産漆から比較的安価な中国産漆への移行が進み、現在国内で使われる漆の95%が主に中国産です。
しかし減少の原因はそれだけでしょうか?
「漆」は、自然の恵みを上手に活かし、モノを⾧く大切に使い、自然と共生した日本人の生活文化の象徴でもありました。
しかし、私たちは、便利さや効率と引き換えに、いつしか日々の暮らしから遠いところに追いやってしまったことにも原因があるのではないかと思います。
私たちは今、持続可能な社会の実現のために、解決しなければならない様々な社会課題を抱えています。自然と共に生きる暮らしを取り入れる方法の一つとして、漆の恩恵を見直し、活用しない手はありません。
「漆」は、はるか縄文時代から日本人の生活を、国の宝を、文化・芸術を支えてきた、日本が誇る天然素材です。この自然の恵み「漆」を、私たちは次の世代に受け継いでいく責任があります。
日本が世界に誇るサステナブルな天然素材「漆」を、私たちの手で増やし、次の世代の人たちに繋いでいきましょう!
漆は天然由来の環境負荷の低いエコ素材です。
漆は、ウルシノキという樹木があれば採取できます。樹液を精製して塗料や接着剤、硬化剤など幅広い用途に活用可能です。
一度固まった塗膜は熱、湿度に強く、堅牢かつ強靱で、酸やアルカリにも侵されず耐薬品性にも優れています。
一連の利用工程において大量の水や電気使うなど多くのエネルギーを消費することもない、天然由来の極めて環境負荷の低いエコな素材です。
漆は、ウルシノキを適切に育てて管理すれば、枯渇することのない“再生可能な”地上資源“なのです。
その資源を採取するために、1本の成木になるまで10年から15年かかります。採れる漆の樹液は1本あたり200ml (牛乳瓶1本分) 程度です。
しかも採取後にその木は役目を終え伐採されてしまいます。果物のように、翌年も同じ木から同じ量の樹液を採ることが出来れば良いのですが、そうはならないため、毎年継続して植えることがとても重要です。
ウルシの木は自生しない樹木のため、人が植樹をし管理をしなければ、いずれ日本からウルシノキの資源は途絶えてしまいます。
出典:お金をまわそう基金


