名前からお刺身の薬味に使うわさびの葉かなと連想されるかもしれません。そちらは「葉わさび」といい、わさびの上部に生えている葉で、漬物や日本料理の敷き葉など盛り付けに使われています。
冬から春にかけては、「わさび菜」と「葉わさび」が流通していて、私は市場で働いていた頃は、名前が似ているゆえ間違えないように注意を払っていました。
わさび菜の名前はわさびに似たピリッとした辛みがあることからきています。
九州の在来種「からし菜」から生まれた品種です。栽培が盛んな茨城県行方(なめがた)市では平成17年に4軒の農家さんが栽培を始めたそうです。
新しい野菜の栽培に取り組むきっかけとなったのは、高齢の農家さんが栽培しやすい野菜だったからです。重量級の野菜や土を深く掘るなどの収穫は大変ですが、わさび菜は成長した葉を摘むので体の負担が軽減されます。
また、新しい野菜は認知されるまで販路を広げていく難しさがありますが、他にはない野菜としての付加価値がつくため、特産品として産地の活性化に繋げることができます。
わさび菜は淡い緑色でギザギザした細かい切れ目が入った特徴のある姿をしています。茎はややしっかりめでシャキシャキ、葉はやわらかくてふわふわしていて生でも食べやすい食感になっていて、後からピリッと辛みが出てきます。小さいお子さんや辛味が苦手な方は、天ぷら、おひたし、味噌汁などの加熱料理に使われると、辛味が和らいで食べやすくなります。
わさび菜の最盛期は2月から3月ですので、これから楽しんでいただきたいです。
買ってきたわさび菜は下部の茎の切り口を少し切り、濡らしたキッチンペーパーで包んでから野菜保存用袋かポリ袋にいれます。少し手間がかかりますが、乾燥に弱くしなしなになりやすいわさび菜を元気な状態で保つことができます。また葉が変色しにくくなります。調理の前は水を入れたボウルにわさび菜を15分ほど浸けてあげると、葉に水分がいきわたり食べた時の食感がよくなります。
出典:暦生活

