ブルーベリー 栽培の新常識

常識を覆す画期的な"小尾流"栽培
— 鉢栽培なら度調整が簡単 —

 鉢植えであれば移動ができるので日当たりのよい環境をずっと確保できる。

 ブルーベリーを育てるには土壌の酸度調整が必要とご存じの方も多いでしょう。ブルーベリーはツツジ科の植物で酸性土壌を好むため、地植えとなるとpH5程度まで下げる必要があり、酸度調整が難しくなります。また、多湿にも乾燥にも弱いため、水分管理も必要です。

 一方で、鉢栽培であればこれらの条件を全て克服できます。ブルーベリーに適した鉢土を用意するだけで手軽に始められるので、まずは鉢栽培から始めてみませんか。その際、鉢は容量60L程度の大きめの鉢を使用します。pHを低くし、水やりを行い、乾燥防止のためのマルチング材を利用するため、苗木の状態からこのサイズの鉢に植え付けることで、段階的に鉢サイズを大きくしなくても済みます。

— ピートモスを使わずに育てよう—

 鉢の下に潜むナメクジは根を食害するので意外と厄介者。天然成分由来の農薬「MICナメクジ退治」が効果的

 小尾流栽培ではピートモスを使用しません。ピートモスは有機質を含んでいるのでコガネムシの幼虫がすみ着き、根を食害される恐れがあるからです。また、乾燥させると水分を吸いにくくなるため水分管理が難しくなります。ブルーベリーは酸性土壌を好むので、ピートモスを使用する方は多いと思いますが、小尾流はここが違います。

 鉢土は赤玉土2:鹿沼土4:腐葉土4の混合に、元肥として鉢土60L当たり魚粉、油かす各200g施すことをおすすめします。そして、鉢土60L当たり酸度調整に硫黄華500gとカルシウム補給に硫酸カルシウムを200g 程度、3年に1回の頻度で混ぜ込みます。

— 剪定で元気のよい徒長枝を育てよう—

 強い枝と多くの葉を付けさせると果実も大きく、多くなる

 小尾流剪定は、1~2月ごろの強剪定。ブルーベリーは今年伸びた枝に花芽が付きます。短果枝よりも徒長枝によい花芽を付けるため、細く短い枝は思い切って剪定しましょう。一般的な果樹栽培には向きませんが、徒長枝がどんどん出てくるように強剪定を行います。

 強い枝と多くの葉を付けさせることで、葉の量に比例して果実も大きく、多くなり、収穫量が増すのです。苗木を購入した場合は、2、3年収穫を我慢して剪定を行い、骨格となる枝を作るとよいです。

— 樹上で完熟させた果実を食べる裏ワザ—

 おいしい果実を収穫するためには完熟果を収穫することがポイントです。しかし完熟すると果実が落ちやすくなり、落ちる前に収穫しようとすると未熟果を収穫してしまいおいしくないことも…。

 小尾流栽培では完熟しても軸から果実が落ちません。それはブルーベリー栽培で不足しがちなカルシウムを植え付け時に補給しているからです。カルシウムをブルーベリーに与えると細胞壁が強化され、軸から外れにくくなり、完熟果が落ちにくくなります。小尾さんの畑でもカルシウムを入れる前は大量に完熟果が落下していたのですが、カルシウムを与えてから完熟果の落下がほぼゼロになったそうです。

ブルーベリー農家 小尾さんに教わるブルーベリー栽培の新常識!
~ご近所へ自慢したくなるおいしさを目指して~

 
出典:サカタのタネ