明治時代、いろいろな果物の苗木が外国から日本にやって来ました。私たちが今食べている西洋りんごもそのひとつ。国から全国に配布されたりんごの苗木は、青森県にも明治8年(1875)に3本届けられました。それを青森県庁に植えたのが、“青森りんご”の始まりです。
青森りんごを繁栄させた立役者は、当時、青森県庁職員をしていた元武士の菊池楯衛(たてえ)。県外まで出向いてりんごについて勉強し、多くの農家にりんごの栽培技術を広めた結果、明治42年(1909)には全国でりんご畑が一番多い県になりました。
夏の冷涼な気候は生育を遅らせるため、実の締まったおいしいりんごの栽培にぴったり。また、秋口の低温と昼夜に寒暖差のある気温により、糖度が高く、色合いのよい実を多く付けるのです。
収穫は主に夏~秋ですが、貯蔵施設が整備されて一年中鮮度の高いりんごを提供できるのもポイント。出荷のピークは、ほかのりんご産地の出荷が少なくなる1~3月になります。
りんごの種類は、世界に約1万5000種、日本に約2000種もあります。青森県内で主に栽培されているものは約50種で、市場に出荷されているものは40種ほどになります。
青森県の品種別の生産割合は、「ふじ」が5割を占め、次いで「つがる」「王林(おうりん)」が各1割。その次に生産量が多いのが「ジョナゴールド」です。「ふじ」は甘みと酸味のバランスが絶妙でジューシーなおいしさを夏まで楽しめます。「つがる」はどこか懐かしく優しい甘さが魅力。「王林」は香り高い青りんごの女王、「ジョナゴールド」はさわやかな酸味が楽しめます。
そのほか、ひと際目立つ大きさで名前もインパクト大の「世界一」、香り高い大玉の高級品種「陸奥(むつ)」、甘さ・酸味・食感の三拍子が揃うりんごの王様「サンふじ」なども食べてみたいですよね。
りんごの芯の周りにある黄色い蜜は、甘いイメージがあるのでは?ですが実は、蜜が周囲の白い果肉部分よりも甘いということはありません。完熟した甘いりんごには蜜が入るので、「蜜入りのりんご=おいしい」という印象が広がっているようです。最近の研究では、蜜入りりんごをおいしく感じる理由として、蜜入り特有の香りが関係していることも分かってきました。
蜜は収穫後、時間が経つにつれて徐々に果肉に吸収されていきますが、消えても甘さ自体は変わりません。蜜が入りやすい主な品種は「サンふじ」「北斗(ほくと)」「ぐんま名月(めいげつ)」。「王林」「ジョナゴールド」「つがる」などは、実は、完熟しても蜜が入らないのです。
出典:るるぶKid’S

