極早生で良食味のニホンナシ新品種「蒼月」

 農研機構は、極早生でミルキーな甘い香気を持ち食味に優れる青ナシ1)「蒼月」を育成しました。関東以南の地域では露地栽培で7月下旬から収穫できるため、ニホンナシの需要が高い7月下旬から8月中旬ごろに出荷できます。大果で極早生の青ナシ品種として普及が期待されます。

 ニホンナシは7月下旬から8月中旬ごろにかけて需要が高まるため、この時期に収穫・販売できる品種は生産者にとって大きなメリットがあります。従来、露地栽培で「幸水」2)の盆前収穫が困難であった地域において8月中旬までの時期にナシを収穫・出荷するためには、早生品種の「幸水」を促成栽培の一種であるトンネル栽培3)で生産する必要がありますが、資材費や被覆労力の負担が課題となっています。このため、露地栽培でも8月上旬に収穫可能な極早生品種の育成が求められています。

 そこで農研機構は、早生の主要品種「幸水」より約20日早く成熟し、7月下旬から8月上旬に収穫可能な極早生のニホンナシ新品種「蒼月」を育成しました。「蒼月」は、「幸水」とほぼ同じ大きさで極早生品種としては大果であり、「幸水」より果肉が軟らかく、糖度と酸味はほぼ同程度で、ミルキーな甘い香りと優れた食味を備えています。「蒼月」は促成栽培が不要なため、本品種の導入により資材費や被覆労力の軽減が期待できます。

 本品種の苗木は、今後許諾契約を締結した果樹苗木業者から販売される予定であり、令和8年秋以降の販売開始を目指しています。

 交配組合せは「なつしずく」×「はつまる」

 
出典:農研機構