菓子クルミの接木方法、接ぎ木苗と実生苗の違い

クルミには休眠期が無く、接ぎ木の難易度は相当高い

 ナッツ類No.1のオメガ3脂肪酸を含むスーパーフードとしても人気が高まっている『クルミ』ですが、手打ちクルミや信濃クルミと呼ばれる菓子クルミは、殻が薄く、手でも割れると言う事で、苗も人気があります。

— 接ぎ木苗のメリットとは? —

 菓子クルミは、種を蒔いて育てる方法と、全国的に自生している「鬼クルミ」に接木をする方法があります。

 種を蒔いて育てるのは、非常に簡単ですが、なぜ鬼クルミに接ぎ木をするのでしょう?
 菓子クルミ(改良された信濃クルミ)の生産が盛んな長野県では、全て、鬼クルミに接ぎ木した苗を育てているそうです。

 理由は、実生苗(種を蒔いて育てた苗)は、結実まで10年掛かる。両手で届かない位に幹が太くなった頃に、やっと実が付く。と言われており、あまりにも気の長い話になります。

 鬼クルミに接ぎ木した苗では、実生苗の半分くらいの期間(5年前後)で結実するそうで、実生苗から比べると、収穫を期待して育てる事が可能だと思います。

— 菓子クルミの接木について —

 5年ほど前に、菓子クルミの事を調べて、長野県で生産されている信濃クルミ(菓子クルミの改良品種)を販売している所に色々と問い合わせたところ、信濃クルミの各品種にはパテント等は無く、誰でも生産する事が可能だと言う事でした。

 ただ、クルミには休眠期が無く、他の樹木と違い、接ぎ木の難易度は相当高いから無理だと。

 果実(ナッツ)を販売している所から、長野の菓子クルミは全て接ぎ木だと聞き、接ぎ木にチャレンジするのは無理では無いと実感。

— 接ぎ木試験開始 —

 苗を販売している所に、「接ぎ木の親にするので、お勧めの品種を数品種販売して欲しい」と伝えると、「そう言う目的なら売らない」と言われる。と同時に、病気で壊滅的な状況で、県外に出せなくなって、販売出来ない状況になったらしい。

 地元で実生苗や、ナーセリーで販売されていた接木?の苗を購入。
 菓子クルミの種を入手し、種を蒔く。

 時期をずらしながら、複数回の接ぎ木試験を行った結果、成功確率が高い時期を見つける。

— 実際の接木方法 —

 畑に種を蒔いて育てて、冬場に根を切って仮植していた 鬼クルミを掘り上げる。
 根元付近の真っすぐな所でカットする。
 形成層が分厚いので、形成層を全面に出して接いでいたら、親から「ある程度木の部分も出した方が良い」と言われたので、木部が出る様に割って接木する。
 接ぎ木テープを巻いたら、畑に仮植する。
 

 
出典:園芸知恵袋