カメムシ被害ハーブで防止 コメに寄りつかず「効果あり」

 カメムシなどの病害虫対策を巡り、小矢部市は今年度、市内の水田でハーブを試験栽培し、カメムシが寄りつかない効果があったと確認した。コストをかけずにコメの等級や収量低下を防ぐ取り組みで、JAいなば、県、市でつくる「いなば農業技術者協議会」と連携して普及を図る。

 市によると、雑草地から飛来したカメムシは籾(もみ)からデンプンを吸って茶褐色の痕(あと)を付け、コメの品質低下につながる「斑点米」を発生させる。近年はカメムシが多発傾向にあり、市は協議会に業務委託し、ハーブの虫よけ効果を検証した。

 ハーブは、虫よけなどに用いる「ペニーロイヤルミント」、肉や魚の臭み消しにも使う「オレガノ」の2品種を採用。市は5月下旬、同市藤森のコシヒカリ圃場に2品種の苗をそれぞれ10個ずつ、50センチ間隔で畦(あぜ)に植えた。

 協議会が毎年定期的に行うカメムシ調査に合わせ、2品種を植えた区画と、付近の雑草地の計3カ所で生息数を調べた。6月下旬と7月中旬に行った調査では、ペニーロイヤルミントを植えた区画ではカメムシがいずれもゼロだった。

 オレガノの区画では6月下旬に7匹、7月中旬に1匹を確認し、雑草地では6月下旬に22匹、7月中旬に14匹だった。JAいなば管内20地点の平均は6月が13・2匹、7月が18・6匹。2品種を植えた区画で確認された数は最少だった。

 2品種は比較的容易に成長し、管理の手間が少ない。強い匂いがカメムシを刺激し、水田に近寄りにくくなるとみられる。農薬不要で繁殖場所の除去や景観緑化につながる。

 カメムシ対策には野焼きが有効との見方もあるが、野焼きは廃棄物処理法で原則禁止されており、対策に取り入れるのは難しいと考え、ハーブに着目。ハーブを畦全体に広げるには除草作業が必要となるものの、一定の効果が認められると結論づけた。

 今後、協議会や市が主催する講習会で虫よけ効果や栽培管理などを紹介する。市の担当者は「カメムシ対策の一つの手段として有効と考える。多くの農業者が採用できるよう周知したい」(農林課)としている。

 
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