ジャガイモ 逆さ植え

 ジャガイモを植え付ける時、切り口を下に向けて植えるのが一般的です。
 けれど、切り口を上に向けて植える、逆さ植えが注目されています。

■逆さ植えの長所

・強い芽が出る
 タネイモの芽が下になるように植えるため、強い芽が多く出てきます。
 小さな弱い芽は、下向きに植えられると、地上まで出るまえに弱ることが多いため、強く太い芽が出やすくなります。

 普通植えのように、弱い芽もしっかりと地上に芽を出すと、芽数が多い分、芽かきの作業に時間がかかります。

 逆さ植えは、出てくる芽の数が少なくても、太くて強い芽が出てくるので、芽かきの作業も減ります。

・生育が良い
 逆さ植えで出てくる芽が強い芽なので、その後の生育も良くなります。
 芽かきをする時、生育の良いものを残し、あとは取り除きますが、選ぶ芽を間違えると、芽かき後の生育が悪く、がっしり育ちませんね。

 逆さ植えの場合は、もともと強い芽が出やすいため、芽かきを行う時に、良い芽を選び損ねる確率が下がります。
 強い芽は、伸びて茎となった時にも、太くがっしりとしたものに育ちます。

・大きなイモが収穫できる
 強い芽が出て、太い枝に育つことで、葉もよく茂ります。
 勢いのある芽が育ち茂ったものは、多肥で茂らせたものとは様子が違います。

 太く強い茎に、ふさふさと葉が茂り、見るからにたくさん養分を作ってくれそうです。

 弱弱しい枝葉の株に比べると、しっかりと地上部が育った株は、光合成量が多くなるのか、イモが大きく育つ傾向があります。

 弱い株も強い株も、同じだけの数のイモがつくとすると、作られた養分の量だけ、イモに溜め込む養分の量が多くなります。
 養分を作る量の多い株が、つまり逆さ植えが大きいイモを作る株となるのです。

・萌芽や収穫が早くなる
 逆さ植えをする場合、黒マルチを使っての栽培がセットとなることが多いです。
 マルチを使うことで、何もせずに育てるよりも地温が上がりやすくなります。

 地温が上がれば、植え付けから萌芽までの時間が短くなり、気温が上がってくるまでの低温期も生育が促されます。

 実際にビニールマルチを使った栽培では、萌芽や収穫が、マルチを使用しない栽培法に比べて早くなります。

・土寄せ、除草不要
 黒マルチを使うと、土寄せの作業に手間がかかりそうですが、実は黒マルチを使って育てる場合は、土寄せが必要なくなるのです。

 黒マルチは光を通さないため、イモが育ち土上に顔を出すようになっても、緑化を防ぐことができるので土寄せが不要です。

 また、植え付け前に除草を済ませておけば、光を通さないので、雑草の発生を抑制することもできます。

・掘らずに収穫
 黒マルチを使った栽培では、土寄せが不要となります。
 そのため、収穫時は地上部を刈り込み、黒マルチをはずした後、見えているイモを拾い集めるだけで済みます。

 いくらかは地中にもイモができていますが、手で軽く掘るだけで収穫ができ、収穫時の労力が少なくて済みます。

 さらに、収穫をする時にスコップなどを使う必要がないので、イモを傷つける心配もありません。

■逆さ植えの方法

 逆さ植えの方法はとても簡単です。
 タネイモの選び方や準備、土作りや畝の立て方などは、一般的なものと同じです。

 黒マルチを利用ので、マルチをかける前に植え付けるか、かけた後に植え付けるかで、少しステップ方が異なりますが、逆さ植えの方法としては変わりません。

◎逆さ植えの方法

  1. 準備したタネイモが置けるくらいの植え穴をあけるか、溝を作ります。
  2. 溝に25cm~30cm間隔に、切り口を上にしたタネイモを置きます。
  3. タネイモの上に土が5cm~7cmほど乗るようにかぶせます。

 これだけで逆さ植えは完了です。

 黒マルチを植え付け前に張る場合は、タネイモを植える部分に穴をあけて植え付けます。

 植え付け後に黒マルチを張る場合は、芽が出てきた時、必ず芽の部分のマルチを切って芽を外に出してあげるようにします。

 マルチの中に長期間芽を埋もれさせたままにしておくと、光が当たらず萌芽が弱まることがあります。
 また、マルチ内が高温になることがあるため、芽が傷んでしまいます。

 芽が出た後の管理は、一般的なジャガイモのマルチ栽培と同じです。
 芽かきをし、追肥をし、必要であれば水を与えながら育てます。

 地上部が枯れてきたら、地際で茎を切り取ってから、黒マルチをはがしましょう。
 マルチをはがしたところには、ジャガイモがゴロゴロと転がっています。
 このことから、逆さ植えは別名ゴロゴロ栽培とも呼ばれています。

 
出典:ジャガイモ栽培.com