栗の矮化栽培とは

出典:愛樹マロン

 

 これまで、わが国をはじめとし、韓国、中国、アメリカ、欧州で矮化栽培を実践している国はなく、高木性の栗の樹は矮化栽培が不可能だと考えられていました。
新ブランド栗「愛樹マロン」は、特許を取得した矮化栽培で生まれました。
※本栽培方法はクリの品種を問いません。
矮化栽培、驚きの実績とは。
  • 樹形は主幹形で、樹高は200cm程度にすることで、脚立などを使わず安全に作業ができることから、クリの大規模生産者や高齢者・女性にも手軽に管理作業ができます。
  • 主幹から結果母枝と結果枝の葉は樹冠全体を覆うため、葉で生産された同化養分は豊富です。根に貯蔵養分が多いため、土壌中の養水分の吸収力が旺盛で簡単に樹勢低下しません。
  • 10a当たりの収量は約200kgで、慣行栽培の約2倍になります。収穫した果実は、3L以上の大きさで、糖含有率は収穫時で11.27%、冷蔵保存1か月間で15.96%の非常に高い値を得ました。(茨城県工業技術センター調べ)
  • 矮化栽培で生産された高品質な果実は、6次産業化を目指した地域特産物の開発に有利と考えます。
矮化栽培のポイントは整技・剪定です。

  • 矮化栽培の栽植本数は10a当たり83本と密植栽培ですが、総て永久樹(縮伐・間伐をしない)です。
  • 矮化栽培の整枝・剪定は、主幹側部から発生した結果母枝や結果枝を利用し交互に収穫しながら、枝を切り返して更新する方法です。
  • 主幹から結果母枝や結果枝は1年間に110~150cm伸びる。
    この枝の切り返しが重要です。
  • 整枝・剪定は植え付けて「2年樹」から始めます。矮化栽培の整枝・剪定は主幹を勝ち枝(太い枝)、結果母枝や結果枝を負け枝(細い枝)にします。
  • 冬季の整枝・剪定で2年樹は主幹と結果枝の太さに大差なく3cmで切り返します。
     3年樹以降は主幹が肥大し、結果母枝候補以外の結果枝は3~5cmで切り返します。既に前年着毬した結果母枝は3~5cmで切り返します。主幹基部からの枝に側芽や陰芽から新梢枝(結果枝)が発生します。樹形は主幹形で主幹の伸長に従い、結果母枝と結果母枝の間隔は15~20cmとなります。
     この間隔が狭いと車枝となり、主幹を弱める原因になります。主幹が負け枝となると、主幹形の樹形はできません。矮化栽培の重要な技術です。