ヒガンバナのことで目からうろこ

出典:神戸の花と木
 

 ところで、きょうの本には
「(ヒガンバナの)球根の周囲には雑草があまり茂らない。最近になって実際に球根からほかの植物の成長を防げる特有物質を出していることが判明した」と載っている。
 とくにヒガンバナのあるところではセイタカアワダチソウなどは生えられない。
 イネなどイネ科の植物は成長をあまり妨げられない。
 そのうえヒガンバナは田にイネがない冬に元気に茂るが春になると葉は枯れてしまってイネへの日当たりは妨害しない。
 わたしにはこのことは目からうろこが落ちたことだった。
 イネが実るころ花茎をのばし美しい花が咲く。
 水田耕作にとってヒガンバナは欠かせぬ貴重なものだったのだ。
 ヒガンバナは毒をもちその上、花の濃い赤色があまりに毒々しくて嫌われることも多いが、人間にとって欠かせぬ貴重なものなのだ。