出典:Plantia
シクラメンの花をたくさん咲かせるには、時期に合った方法で日光を当てることが大切です。
暑さの厳しい梅雨から夏にかけては半日陰、夏に休眠させた場合には日陰で雨のかからない場所に移動します。春や秋、冬は、鉢を日なたに出して、日光にたくさん当ててあげましょう。
とくにシクラメンを室内管理するときは、日光が不足しがちです。窓のそばの日差しが差し込む場所に鉢を置きましょう。
また、シクラメンの株全体にまんべんなく日光を当てるために、定期的に「葉組み」と呼ばれる作業を行うのがおすすめです。開花前の10月頃になったら、月に1回程度の葉組みをしましょう。
葉組みとは、葉を動かし株の中央をあけ、花を中心に持ってくることです。葉組みを行わないと、花が四方八方から出てきて、見た目だけでなく、花数もすくなくなってしまいます。
葉組みで動かすのは、株の中心部分に集まっている葉です。株の中心部分に集まっている葉を交差しないように外側の古い葉の下に移動させましょう。
葉をそっと外側へ動かすことで中心部分の重なりが解消され、日光が当たりやすくなります。できるだけ葉柄同士が重なり合わないように動かしていきましょう。
葉組みができれば、シクラメンの花がきれいに中央に咲き揃うメリットもあります。
ただ、園芸のプロでなければ、うまく整えられないことも珍しくありません。焦らずにゆっくりと作業して慣れていきましょう。
水やりでは、植物に合った量を適したタイミングで与えることが大切です。ただ、園芸初心者のうちは水やりのコツがつかめず、乾燥させすぎたり、反対に湿らせすぎたりすることも。
花が咲かないときは、適した方法で水やりできているかもチェックすることがおすすめです。
シクラメンは乾燥した地域が原産のため、土を湿らせすぎないように水やりします。土の表面が乾いたタイミングを見計らって、根本にゆっくりと水を注ぎましょう。
花や葉の上から勢いよく水をかけてしまうと、傷むことがあるため注意が必要です。土がまだ湿っているときは、乾くまで水やりを控えましょう。
シクラメンは、育てる環境が寒すぎても暖かすぎても、花の咲き具合に影響が出るはずです。花がなかなか咲かないと思ったら、シクラメンにとっての適温を保てているか確認しましょう。
とくに気をつけたいのが冬に室内管理するケースです。暖房がききすぎていると、シクラメンの花が咲くには暖かすぎる可能性があります。玄関のように、暖房の影響がない場所へ移動させてみましょう。
シクラメンは次々と花をつけるため、適度に追肥をすることが大切です。
肥料切れになると、花を咲かせるためのエネルギーが足りなくなってしまいます。
休眠が明けた9月から花が終わる5月まで、1週間に1回の頻度で液体肥料を与えていきましょう。
シクラメンを長く元気に育てていくためには、1年に1回の植えかえが欠かせません。
植えかえせずに植えっぱなしにしていると、根が鉢に回って、生育が停滞することがあります。開花にも影響するため、毎年新しい土を入れた鉢へ植えかえてあげましょう。
シクラメンを休眠させて夏越しさせるのは、なかなか難しいといわれています。
日本の夏は、シクラメンの原産地である乾燥地域と比べて湿度がとても高くなるためです。雨や湿気にさらされないように注意し、できるだけ乾燥させるようにしてみてください。
夏越しがうまくいったにもかかわらず開花しない場合は、日当たりや水やりなど、栽培環境をもう一度チェックしてみましょう。