「白神ねぎ」さらなる産地拡大誓う

出典:全国郷土誌連合

販売額20億円達成

 白神ねぎは、コメだけに頼らない農業経営を目指し、高収益作物として栽培を振興。平成26年ごろから県は園芸メガ団地育成事業で積極的に支援、市は連作障害を防ぐための圃場(ほじょう)転換への補助事業を行うなど、行政も一体となって支援している。

 平成26年度に120㌶だった栽培面積は、今年度は1・9倍の226㌶に拡大。首都圏市場を中心に認知度は年々高まり、販売額も伸びてきた。30年ほど前の1億円台から、平成27年度に初めて10億円を突破し、同JAが販売する野菜の柱となった。ここ数年は20億円の大台を目標としていた。
 昨年度まで2年連続で夏場の大雨と猛暑による深刻な病害が発生し、17億円台で足踏みしたが、今年度は順調な生育に単価高にも恵まれ、昨年12月に20億円の大台に乗った。出荷前に「抜き打ち検査」を行うなどし、品質維持に努めていることなども市場に評価され、今月27日時点では21億8360万円まで積み上がっている。

 この日は、首都圏をはじめとする市場関係者も多数出席。東京都の大田市場内にある卸売会社・東京荏原青果で取締役野菜部長を務める江崎尚徳さんは「白神ねぎは品質も年々レベルが高くなり、出荷量を含め、市場になくてはならない存在。一層の産地拡大を期待している」と話した。