種から育てる柿:自宅で始める栽培ガイド

柿は大きく分けて甘柿と渋柿の2種類があります。

 柿はカキノキ科カキノキ属の落葉樹で、そのルーツは中国にあります。日本には古い時代に伝わり、昔話にも登場するほど、私たちにとって身近な果樹です。初夏には愛らしい壺状の薄黄色の花を咲かせ、木の高さは通常2~5m程度ですが、剪定によってコンパクトに仕立てることも可能です。

 柿は大きく分けて甘柿と渋柿の2種類があります。甘柿の代表的な品種としては、「富有柿」や「大西条」、「太秋」などが挙げられ、渋柿には「蜂屋柿」、「愛宕柿」、「市田柿」などがあります。品種によって味や食感が異なるので、ご自身の好みに合わせて選ぶのがおすすめです。

  • 栽培場所:日当たりの重要性
    柿は太陽の光を好むため、日当たりの良い場所で育てることが大切です。日照時間が不足すると実が落ちやすくなる原因にもなるため、一日を通して十分に日が当たる場所を選びましょう。
  • 植え付け:最適な時期と手順
    柿の植え付けに最適な時期は、木が休眠している12月から1月、または気温が上がり始める2月から3月頃です。庭に直接植える場合と、鉢植えにする場合とで手順が異なります。
  • 地植え
    地面に植える場合は、幅と深さが約50cmの穴を掘り、苗木を丁寧に植え付けます。植え付け後、地面から約60cmの高さで切り戻しを行い、必要に応じて支柱を立てて苗木を支えます。柿は日光を好むため、日当たりの良い場所を選んで植えましょう。
  • 鉢植え
    鉢植えにする場合は、7号以上の鉢を用意し、市販の果樹・花用の培養土を使って植え付けます。苗木の高さの3分の1程度を目安に切り戻し、必要であれば支柱で固定します。苗木よりも少し大きめの鉢を選ぶと、根の成長に適しています。
  • 用土:水はけと保水性の両立が重要
  • 柿は乾燥を嫌うため、適度な水分を保ちつつ、水はけの良い土壌が理想的です。鉢植えの場合は、市販の果樹・花木用土を使用するのが簡単でおすすめです。地植えの場合は、掘り起こした土に腐葉土や堆肥を混ぜ込むことで、水はけと保水性を向上させることができます。
  • 水やりの頻度は、鉢植えと地植えで異なります。土の乾き具合をこまめにチェックし、適切なタイミングで水を与えるようにしましょう。
  • 鉢植えの場合
    土の表面が乾いたサインです。鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えましょう。特に成長が盛んな時期、具体的には5月から9月にかけては、朝と夕方の2回、水やりが必要になることもあります。
  • 庭植えの場合
    植え付け後、しばらくの間は土が乾かないように注意して水やりをしてください。しっかりと根付いた後は、自然の雨に任せても大丈夫ですが、雨が降らず乾燥した状態が続くようであれば、適宜水を与えるようにしましょう。
  • 剪定:風通しと採光を改善
    柿の剪定に最適な時期は、葉が落ちた後の1月から2月です。混み合っている枝や古い枝などを間引く剪定を行い、木全体の風通しと日当たりを改善しましょう。剪定を行うことは、病害虫の予防にも繋がります。

    剪定は、不要な枝を取り除くことで、残った枝に栄養を集中させ、成長を促進する効果があります。また、木の形を整えることで、その後の管理を容易にすることもできます。

  • 摘果:上質な実を育てるために
    より美味しく品質の良い実を収穫するためには、7月~8月上旬にかけて摘果という作業が重要になります。目安として、葉15~20枚に対して実が1個になるように、実を間引いて調整します。摘果を行うことで、残された実に栄養が集中し、結果として大きく、甘みの強い柿を収穫することが期待できます。
  • 受粉:品種と環境に合わせた工夫
    柿の木には、雄花と雌花が別々に咲く性質があり、品種によっては人工的な受粉が必要となるケースがあります。また、雌花しか咲かせない品種も存在するため、その際は近くに雄花を咲かせる品種を植えて受粉を助ける工夫をすると良いでしょう。中には、受粉を行わなくても実が大きく育つ「単為結果性」を持つ品種も存在します。
  • 収穫:熟度を見極めるポイント
    柿の収穫時期は、おおよそ10月~11月頃が一般的です。早生品種であれば、9月上旬頃から収穫が可能なものもあります。柿の実が鮮やかなオレンジ色に色づき、十分に熟したら、剪定バサミなどを用いてヘタのすぐ上の部分を丁寧に切り取って収穫します。実をつけたままにしておくと、翌年の生育に影響が出る可能性があるため、できる限り全ての柿を収穫するように心がけましょう。

 夏越し・冬越し:特別な手入れは基本的に不要

 柿は比較的寒さに強く、-13℃程度の低温にも耐えることができます。そのため、夏越しや冬越しのために特別な作業を行う必要は基本的にありません。

 自宅で柿を育てるのは、根気が必要ですが、その分収穫時の喜びはひとしおです。愛情を込めて育てた柿は、きっと特別な味になるはずです。

 
出典:スイーツモール