桑の葉を食べてみる

 日本で野生化している桑の木は邪魔者ではなく宝の山だった。食べられる桑の葉の簡単な使い方とおすすめの食べ方

— 日本各地に野生化している桑の木 —

 昔の養蚕の名残で、たくさん残っています。

 皆さんがお住まいの地域にも、案外多く存在しているかもしれません。
 実は見落としているということも少なくありません。

 赤黒い実がなっているのを見て初めてその木が桑だと知る場合が多いと思いますが、見慣れてくると、葉を見ただけで判断がつくようになります。

 現在は放置されたり、伐採された後にひこばえだらけになっていたりしますが、実は捨てるところがないくらい素晴らしい植物なのです。

かつては生糸の生産量が世界一だった日本。

 養蚕が衰退し、取り残され放置され続けている桑畑。

 本で養蚕が盛んだった地域は、東北南部、北関東、甲信、南九州と言われていますが、奈良時代に全国的に広まったと言われていますので、今も日本のあちこちに放置された桑畑があり、山にも自生し、河川沿いにも多く見かけます。

 私の住む地方もかつて養蚕が盛んなところだったようで、空き地にも河川沿いにも野生化した桑の木を見かけます。
 しかし、このような荒れた桑の木も、見る人が見ればとてつもない宝の山なのです。
 養蚕以外にも長い間さまざまに活用されてきた桑。
 じつは、桑は捨てるところがないくらいさまざまな用途があります。
 漢方では桑のあらゆる部分を生薬として用いていました。

  • 桑葉(そうよう)…ビタミンB1やβカロチンなどを含む。風邪、百日咳、高血圧によい。
  • 桑枝(そうし)…桑の若い枝。リウマチや神経痛に用いる。昔はこれを用いて和紙も作られた。
  • 桑白皮(そうはくひ)…根っこの皮。高血圧などに用いる。
  • 桑椹子(そうじんし)…マルベリーとも呼ばれる実。
  • ブルーベリーより豊富なアントシアニン。滋養強壮、貧血にもよい。

 といった場合に桑を服用するとよいとしています。
 桑がゆなどで摂取すれば病気の予防や治療になるとして、桑の煎じ方や桑を抹茶のように服用する方法などを説明しています。

最近注目されている「糖尿病」への効果は?

 すでに古くから糖尿病に効果があると言われてきた桑ですが、最近の研究で、葉には食後の血糖値上昇を緩やかにする効果が期待できることがわかってきました。

 葉に含まれる「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」という成分が発見され、食後の血糖値上昇を抑える効果があることや、
 1ヶ月以上続けて摂取しても低血糖にならないということが明らかになったのです。

 このDNJはブドウ糖によく似た物質で、水に溶けやすく、糖質の分解・吸収が抑えられることにより、体脂肪の代謝が促進される効果が期待できます。
 ダイエットにもよく、糖質制限されている方や高血圧が気になる方にもよいとされています。

 最近では、放置された桑畑を有効活用していこうと桑の葉茶を地元の特産にしようとしている地域も出てきています。

 しかし、もし身近に桑が豊富に自生しているとなれば、これは使わせていただきたいですね。
 しかも不耕起、無農薬、無施肥です。

 実を食べる、青汁にする、桑茶を作るなど、さまざまな方法がありますが、時期に応じて上手に利用していきましょう。
 今回は新芽の出る季節ですので、他の野草同様に食べてみたいと思います。
 初夏頃まではとても重宝します。(それ以降は葉が固くなってきますので注意。)

春はやわらかい新芽を食べてみよう!

 生の状態で食べてみると、すでに大きく育った下の方の葉よりも柔らかく、味にクセもありません。若干ザラザラした舌触りです。
 食べる分だけ摘み取るようにすれば、採り尽くしてしまうこともありません。

新芽を生で食べるサラダ。

 さすがに桑の葉100%だと躊躇してしまう方も多いと思いますので、まずは何かの野菜と合わせてみてください。
 写真は、桑の新芽とリーフレタスとスイスチャードを同量混ぜ合わせたものと刻みアーモンドを、
 新玉ねぎ入りのバルサミコドレッシングで和えたサラダです。桑は先端以外は細かめに切ると食べやすいです。

 刻みアーモンドや新玉ねぎの食感・風味がよく、バルサミコ酢入りのドレッシングが食欲をそそる楽しい春のサラダです。

普段の味噌汁にも。

 普段の味噌汁にも刻んで入れてしまいます。切り方が大きいと食べた時に口の中でモソモソ感が気になる人もいますので、
 小さめに切って煮て下さい。大根葉など通常の葉野菜よりも長めに煮ると柔らかくて食べやすくなります。

 
参照:In You Journal