近年の研究により、カマンベールチーズには認知機能の維持や改善につながる可能性のある成分が含まれていることが明らかになりました。
2024年8月22日の報告では、日本に住む65歳以上の高齢女性を対象にした調査において、カマンベールチーズを習慣的に摂取している人は、認知機能の低下が起こりにくいことが示されました1)。この報告により、カマンベールチーズが認知症予防につながる可能性があると注目されています。
認知症予防が期待されるカマンベールチーズの特徴
チーズは乳から作られるナチュラルチーズとナチュラルチーズから作られるプロセスチーズに分けられます。
チーズの種類
ナチュラルチーズは牛やヤギなどの乳に乳酸菌や酵素を加えて作るチーズです。乳酸菌や酵素によって熟成が進むと風味や味が変化していき、乳の種類や作り方、作る地域によって多くの種類があります。
プロセスチーズはナチュラルチーズを加熱して作るチーズです。加熱によって熟成は止まるので風味が安定して保存しやすい特徴があります。
カマンベールチーズの特徴と成分
カマンベールチーズは白カビをつけて熟成させるナチュラルチーズの一つです。表面は白カビで覆われており、熟成が進むと中身はやわらかくなります。
オレイン酸アミド
カマンベールチーズの成分であるオレイン酸アミドと呼ばれる脂質成分が認知機能の維持に有効であると報告されました5)。50~75歳の認知症と診断されていない男女において、オレイン酸アミドを摂取したグループと摂取しないグループとの比較で以下の結果がみられています。
- BDNFが維持される
- 認知機能検査において短期記憶およびワーキングメモリ―のスコアが高い
- 主観的な睡眠の質や入眠時間が改善
カマンベールチーズに含まれる2種類のアミノ酸(トリプトファン、チロシン)からなるジペプチドであるWYジペプチドの摂取によって、加齢に伴って低下する海馬のニューロン活動や認知機能の改善が動物実験により示されました6)。この研究ではアルツハイマー病のモデルマウスに発症前からWYジペプチドを摂取させることで、大脳におけるアミロイドβ沈着の抑制傾向がみられ、認知機能の低下が改善することが報告されています。これにより、WYジペプチドの摂取によるアルツハイマー病を予防効果が期待されています。
出典:予防週間

