美味しいにんにくの育て方

出典:やまむファーム

美味しいにんにく栽培

 秋に植え付け、春先に葉が伸びる頃ニンニクの根塊も成長し、5月下旬から6月頃が収穫時期です。
ニンニクの種球は、植え付け時期になると種苗店やホームセンターで販売されます。
植え付けまでに堆肥・石灰・元肥を入れて土作りを済ませておきます。
冬越しで栽培するニンニクは、肥料分を多めに施し肥沃な土を作っておきます。


植え付け

ニンニクの表皮を剥がして、種球を1片ずつに分けます。ばらした分球を包んでいる薄皮は、むかずにそのままにしておきます。

大きな種球ほど大球になりやすいので、傷や歪みのあるものを避け、大きくて形が整ったものを選びます。
また、干からびたり、カビが生えたり、病斑があるものは避けましょう。種球がウイルスに感染していると、葉がよじれて伸びない「モザイク病」になってしまいます。

株間15cmで、深さ5cmほどの穴をあけ、芽(尖った方)を上にして1片ずつ植えつけます。
 
 
 
最近では、薄皮をむいて植え付ける栽培方法も行われています。
皮は水分をはじくため、保存時には種球を保護してくれます。ところが、皮を付けたまま植え付けると、土中の水分を吸いにくいため発芽が遅くなります。

薄皮をむいて植え付けると、発芽が早くなり、その後も生育が早く、充実した株で冬を迎えることができるため、最終的に収穫する球も大きく育ちます。

尚、りん片(種球)の乾燥を防ぐため、皮をむくのは植え付けの直前に行いましょう。


芽かき

植え付け後30日ほどで、発芽します。

草丈10cm〜15cmの頃、1株から2本の芽が出ていたら、勢いの弱い方の芽をかき取って1本にします。
一緒に抜けてしまわないように、残す方の芽の生え際をしっかり押さえてかき取るようにします。

追肥

秋に植え付けてから、収穫までに2回の追肥を行います。
1回目の追肥は12月頃、株元にボカシ肥や鶏ふんをまきます。

2回目の追肥は休眠から覚める2月中旬頃、1回目と同様に施肥します。

花芽は摘み取る

4〜5月になると「とう立ち」して花芽が伸び出します。

そのまま放っておくと、花の方に栄養が取られ地下部の球が太らなくなるため、適当な時期に摘み取ります。手でポキッと折るか、掴んで引っ張るとスポッと抜けます。
摘み取るタイミングは、外葉と同じくらいの高さになったとき。早すぎると球が分かれてしまい、遅すぎると花芽に栄養が取られて風味が落ちてしまいます。

摘み取った花芽は「ニンニクの芽」として食べられます。


収穫

ニンニクは、球が熟成するとふたたび休眠に入って生育を止めます。下葉が黄変し始めたら休眠に入ったサイン。

収穫適期は、5月下旬から6月頃、地上部の葉が全体の2/3ほど枯れたら収穫します。
株元の茎を手で握り、真上に引き抜いて収穫します。

簡単に抜けない場合は、まだ根が生長している証拠。球はもう少し大きくなるので様子を見ましょう。

また、土が湿っているときに収穫すると保存中の球が傷みやすいので、2〜3日晴天が続いたときに収穫しましょう。
収穫後、2〜3日ほど畑や軒下に並べて乾かしておきます。

尚、収穫が早過ぎると球の肥大化が十分でなく、また、とり遅れると球割れが発生するので、適期を逃さないようにしましょう。

貯蔵

茎が乾燥したら葉と根を切り落とし、3、4個ずつ茎のつけ根をヒモで縛って束ねます。さらに2束ずつヒモで縛って吊るせるようにします。
風通しがよく、雨と直射日光が当たらない軒下などに吊るしておくと、長期保存ができます。

尚、あまり長くおくと休眠から覚めてしまうので、芽が出る前に食べてしまうか、スライスして冷凍保存しておくと便利です。