出典:Grape
「こたつにミカン」という言葉もあるように、冬が旬の季節であるミカン。せっかく食べるのであれば、甘くておいしいものを選びたいところです。
気温が低下すると、果皮や果肉に色素であるカロチノイドが生成されます。カロチノイドにより、果皮の色が濃くなることで、果肉が熟して甘みが増します。
また、野生において『色が濃い実』は動物が発見しやすい実。動物に発見してもらい、その後食べてもらうことは、種をより遠くに広げるために重要なポイントだといいます。
重量感があるということは果汁分がしっかりと詰まっている証拠。糖度が多く含まれると基本的に重くなりますので、重いほどおいしいといえます。
同じ大きさのミカンなら、持ってみた感じがよりずっしりとくる実をお選びください。
ミカンの皮には『油胞(ゆほう)』という濃いオレンジ色のツブツブがあります。油胞が多いほど、きめ細かい皮になります。
きめが細かいミカンというのは、ほとんど枝の先に付いています。枝の先にぶら下がったミカンには、糖分がたまりやすいため、きめの細かいミカンはおいしいといえるのです。
基本、割ってみないと分かりませんが、実の房が多いほうがおいしいです。
そもそもミカンの房には種が入っていました。現在では品種改良されて、種なしミカンになっていますが、基本的には房に守られて種が入っています。
房が多いということは種が多く、種が多いミカンはより優秀な実とされています。
ミカンの実1つで平均10~12の房がありますが、中には13房の実などもあり、このようなミカンは基本的にとてもおいしいです。
例えばバナナは衝撃を受けるとその部分の皮が茶色く変色しますよね。ミカンは物理的なショックを受けると、味がぼけてしまいます。
ミカンを購入したら、ショックを受けないように家まで持って帰っていただくのがよいでしょう。
丸いミカンより扁平な形のミカンのほうが甘いといわれることもありますが、形は品種によっても異なります。
例えば、『由良早生(ゆらわせ)』という、極めて味が濃い品種があります。これはとても甘いのですが、形は丸型。
形で選ぶと、おいしいミカンを外すことがあるので、注意してください。
ミカンの実には中心に軸があります。同じ大きさなら、この軸が細いほうがおいしいとのこと。
軸が太いとそのぶん水分を多く吸収することになりますが、細ければ吸収する水分が少なくなり、味が濃くなると考えられるからです。