遊休農地を活かせる&ほぼ獣害知らずなオススメ作物

定番のシソ&シソの仲間・エゴマ

 シソは比較的簡単に栽培できる植物です。β-カロテンなどの栄養が豊富で、青ジソは香味野菜として、赤ジソは梅干しの色付けやジュースとして利用することができます。ヒトにとっては用途の幅が広いシソですが、動物は好んでは食べません。特にシカは香りの強い植物を嫌う傾向にあるため、シソは特に狙われにくいです。

 シソの仲間であるエゴマもオススメです。エゴマ油に豊富に含まれるα-リノレン酸は認知症や心筋梗塞などの予防効果があると注目されていることもあり、消費者からの認知度は高まりつつあります。

漢方としても利用されるナツメ

 落葉高木のナツメは、栄養豊富で、乾燥させたものは漢方としても利用されます。乾燥させたものや濃縮エキス、お茶などにして加工する事例が多いですが、生食することもできます。生の果実は梨やリンゴのような甘さがあります。

 ナツメは温暖で乾燥した土地を好みますが、あまり土質を選ばず、寒さにもある程度強いです。竹のように根を伸ばし、芽をたくさん出すので、それを移植すれば増やすことができます。

 ただし日向を好むので、日のあたる場所で育てる必要があります。水はけが悪い土地との相性も悪いので、土地の排水性には注意を払う必要があります。また枝にトゲがあることから鳥害はありませんが、山際に近い場所で栽培するとイノシシやシカによる被害が発生しやすいので、場所によっては栽培初期に金網柵の設置と排水対策を行う必要があります。

動物はその毒性から好まないトチノキ
ミツマタ

 消費者の間での認知度は低いかもしれませんが、トチノキやミツマタも遊休農地を活かせるオススメの作物です。

 トチノキは蜜源植物(ミツバチが蜂蜜を作るために花から蜜を集める植物)として知られている他、アクを抜いた種子を利用したトチ餅などの食材、木材としても利用されます。

 ミツマタは紙の原料として知られています。現在、紙の原料として使われているミツマタの約9割は輸入に頼っています。

 トチノキは実に毒性成分「サポニン」を含んでおり、ミツマタは全株有毒の植物です。ミツマタの種子はネズミや鳥による食害を受けることがありますが、それ以外の動物、シカやサルなどからの食害の心配はありません。

 
出典:Think and Grow Ricci