フキの採り方

 

蕗の採り方の基本は【中蕗を残すこと】です。中蕗とは、真ん中で丸い蕗の事です。
そうです!あのいちばん太くていちばん立派に見える部分を残し、左右に生えている、細くて情けない大きさの外蕗を採って来るのです。

みなさんは異常に柔らかい食感の蕗や、中芯の穴の周りの繊維だけがとても固い蕗を食べたことがありませんか? あるいは蕗の皮を剥くとき、果肉の部分も一緒に取れてしまう蕗がありませんか? それらはすべて中蕗なのです。それに比べ、外蕗は香りも良く、シャリシャリした食感でとても美味しく食べられます。

でも、蕗の株の中から中蕗を見分けるのは、いがいと難しいです。一株に生える本数は3本らしいのですが、4本だったり、2本だったり、ときには一本しか生えていない事もあり、採る前に『ウーン・・・』と悩んでいます。

外蕗を採取した後です。残った蕗も全部切り取るとその根は絶えてしまい、翌年から採れなくなりますので、最低でも一本は残すようにしましょう。

フキの保存

蕗は図体が大きく、塩で保存する以外の方法が見あたりません。

保存するための蕗を採る時期は、地域や標高で異なりますが、蕗が硬くなり、そろそろ時期が終わる
6月中旬以降の蕗を採取しています。若い蕗を塩漬けすると蕗の香りや風味が無く、また、柔らかすぎてシャリシャリした食感もありません。

塩漬けしたとき蕗が黒くなるのは蕗のアクが残っているためです。土地の性質によって蕗に含まれるアクの量が異なりますから、アクが少ない山菜が採れた場所を覚えておきましょう。

塩漬けする前に蕗の皮むきを済ませておくと、アクが残りづらく、料理をするときにも楽が出来ます。

蕗のアク抜きは、多めの塩とほんの少しの重曹を入れた熱湯にサッと潜らせ、すぐ水で冷やしてから皮を剥きます。その後何度か水を換えてアクを取り除くと、塩漬けしたとき、蕗が緑色のまま保存できます。

塩に蕗を漬け込んだ状態です。重石を乗せる必要はありません。

塩漬けした蕗を塩抜きするのは、新しい塩(呼び塩)を入れた水で塩抜きした後、2~3度水を換えると、3~4時間ほどで塩抜きできます。

 北海道の、初めて食べたフキです。一応、一番ありふれた油揚げと一緒に炒めてみました。当然おいしかったです。しかし、中頓別の高橋豆腐店の油揚げは異常な厚みと大きさでした。確か厚揚げでは無かったと思います。

14.jpg 北海道のフキですが、本州のに比べて素直な味で、食べやすかったです。わたしは元々フキは好きでは無かったのですが、年齢の影響もあるとは思いますが、それにしてもあっさりしていて美味しく食べられました。普通の野菜としても充分使えました。

 フキの採り方ですが、山菜採りの人は普通は横の方の柔らかいのを採るのですが、山菜採りの業者の人は、中央の丸い方、それも柔らかく無いのを採るとのことでした。スチーム(圧力鍋?)で加工するので柔らかいのだと崩れてだめらしいです。

 普通の山菜採りだと春でフキのシーズンは終わるのですが、業者は夏中?採るそうです。そこでわたしも茹でる時間を長くすることで、業者と同じ中央の丸い、夏のフキを使ってみたところ、充分食べられました。おかげで野菜に不自由しませんでした。北海道はやはり山菜天国ですね。圧力鍋があるなら、無敵かもです。

15.jpg 夏の場合、採る場所は、やはり水に近いところがいいみたいです。水から遠いとさすがにだめでした。水際のフキを切ると、中から水があふれてきます。

 その山菜採り業者に教えてもらったのが、フキの味噌漬けです。茹でて皮をむいたフキを、そのまま味噌に漬けるだけというシンプルな方法でOKです。次の日くらいから食べられます。辛いので味噌は洗い落としてから食べます。長く漬けて塩辛過ぎる場合は、短時間水に浸けるといいかも知れません。但し長時間浸けると塩抜き状態になってしまいます。

 これは、皆にすごく好評でした。キュウリやナスの味噌漬けもすごく美味しくて、味噌漬けがちょっとしたブームになりました。

 キュウリは半日でもOKでしたが、ナスは一日では漬かりませんでした。

出典:北海道の山菜採り

 

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