ハリギリ

 

分 類
山 菜
分 布
日本全国
採り方
若芽
食べ方
天ぷら、ごま和え、クルミ和え、酢味噌など
増やし方
種、根伏せ

 
出典:森と水の郷あきた

有用な材がとれる大木・ハリギリ(針桐、ウコギ科)

 北海道から沖縄まで日本全土にわたって広く分布する。肥沃地を好み、土地の肥沃度を判定する指標樹とも言われている。成長が速く、大きくなると、堂々たる風格があり、樹皮も縦に深く裂ける。キリに似ていて、若い幹や枝にトゲがあるのが名前の由来。ウコギ科の中では、例外的に良質で有用な材がとれ、林業家の間では、もっぱらセンとかセンノキと呼ばれている。若葉は、山菜として珍重される。

 若葉・・・同じウコギ科のタラノキ同様食用になる。タラノキに比べるとアクが強く、味が劣ることから、アクダラ、イヌダラと呼ぶ地方もある。
 高木ではなく、幼木の葉先を利用する。葉が展開する前の若芽を折り取って利用する。天ぷら、おひたし。

 果実と野鳥・・・果実は、晩秋から初冬に熟し、冬を越す。他の果実が食べ尽くされたころ、ヒヨドリ、メジロ、シロハラ、ツグミなどがよく食べる。基本的に野鳥に食べてもらい、糞とともに種子散布してもらうのがハリギリの戦略。

 木材・・・キリより重いが、丈夫で加工しやすい。ニセケヤキのの異名があるとおり、木目はケヤキに似る。しかし、ケヤキの材面が橙色を帯びるのに対し、白みが強い。光沢があり、建築内装材や家具材、合板の突板、楽器、彫刻などに用いる。かつては下駄材としてキリに次いで喜ばれた。

 

ハリギリ

ハリギリ