出典:くらしのマーケット
暑さ寒さに強い性質で、日当たりの良い場所に植えるとよく生長します。梅雨の少し前になると、クリーム色の小さな花を細長い房状に咲かせ、秋に収穫を迎えます。
栗は剪定しなくても実をつけますが、広さに限りがある庭でおいしい実を収穫したいなら、剪定が重要です。ここでは剪定の目的と剪定時期をお伝えします。
日当たりを良くする
栗は日当たりが悪いと花が咲かず、実が付かなくなります。
日当たりの悪さが原因で枯れてしまうこともあるので、不要な枝を取り除くために剪定を行います。
風通しを良くする
風通しが悪く湿気がある場所には、害虫がつきやすくなります。
害虫が一度ついてしまうと、駆除するのには手間と時間がかかります。害虫を防ぐためにも、密集した部分を作らないように剪定します。
適切な高さに保つ
栗は高さを調整せずに育てると、2階建ての家の屋根程まで大きくなってしまいます。 大きくなりすぎた木は家の日当たりを悪くしたり、隣の家の敷地に枝が張り出してしまったりとご近所トラブルにもなりかねません。
定期的に剪定して、高さや枝の長さを調節することが大切です。
栗の剪定の時期
栗の剪定は、11月~3月の栗の休眠期に行います。
剪定をすると、木の切り口から樹液が流れます。生長が活発な季節に剪定してしまうと樹液が多く流れてしまい、木の体力を消耗してしまうのです。
また切り口が塞がりづらくなるため、場合によっては病気にかかってしまうこともあります。
栗の剪定方法
栗は生長によって剪定方法が変わります。
ここでは、植え付けから2年目、3年目以降、6年ごとに分けて剪定方法をお伝えしていきます。剪定にあると便利な道具も合わせて紹介します。
栗の剪定では、植え付けてすぐの剪定が大切です。植え付け後、最初に60cm〜100cm程の高さまで切り戻すと、幹の基礎となり太く育てることができます。
1年〜3年目
1年目の冬には、伸びた枝先を10㎝ほど切って剪定します。
2年目の冬も1年目の冬と同じように剪定します。さらに、日当たりや風通しを良くするために、2〜3本の主枝候補を残し、それ以外の内側に向いている枝や重なっている枝を付け根から切り落としましょう。
3年目以降
この時期の栗は、枝先を切りすぎると花が咲かなくなることがあります。
新しい枝の先は切らないように注意して、枯れた枝や内側に向いている枝、重なっている枝など不要な枝のみ切り取るように剪定しましょう。
また栗の枝は上に向かって伸びるので、実は木の上部につくことが多いです。
そのため木が高くなりすぎると、収穫や剪定がしづらくなってしまいます。
庭に植えている場合は、高さが3~4m程になったらノコギリで高さを調整しましょう。
6年ごと
栗は生長すると2階建ての家の屋根ほどまで高く育ちます。
庭のサイズに合った高さに維持するために、6年ごとの切り戻しが必要です。
幹を切り高さを調整するこの剪定を「芯抜き」と言います。
中心となる幹を3〜4mくらいの高さまで切り、密集した枝を切り落とせば日当たりが良くなります。
出典:ヤサシイエンゲイ