ユキノシタを食べる

出典:食べられる庭図鑑
 

偶然に出会った雑草 ユキノシタ
 ユキノシタは、半日陰の湿った場所に生えます。庭先でもよく見かけます。
 ユキノシタの面白いところは、ランナー(地上近くを這って伸びる茎のこと。匍匐枝・走出枝を伸ばして増えていくことです。葉っぱの側から伸びる、赤い糸のようなものがランナーです。ランナーで増えていく仲間で、皆さんが目にすることが多いものにイチゴがあります。このランナーを自由に伸ばせる環境があれば、勝手にどんどん増えていきます。
 ランナーの先にはたいてい別の株が育っています。もしユキノシタを育てたいなと思ったら、お友達の庭などから新しい株をもらってきて植え付けるのがおすすめです。簡単に根付き、しばらくするとまた次のランナーを伸ばすことでしょう。
 初夏には可憐な花を咲かせます。ちょうどドクダミが花をつける頃と同時期です。日本の家庭の庭にはほぼ間違いなくドクダミが生えているのではと思います。ドクダミの白い花に紛れて目立たないのですが、よく見ると一生懸命に背を伸ばしている白い小さな花があります。これがユキノシタの花です。小さく細く薄い花びら。密やかに咲く姿が、とてもいじらしい存在です。
 さて、ユキノシタを美味しく食べるなら、なんといっても天ぷらです。おひたし、和え物などにもできますが、肉厚な葉を存分に楽しむことができる天ぷらが、ダントツの美味しさでした。

葉っぱを収穫する際には、根がとても浅く、簡単に株ごと抜けてしまうので、葉の茎を折って摘むことがポイントです。
 
ユキノシタの天ぷら

【材料】(作りやすい分量)
ユキノシタ 10枚
薄力粉と冷水 同量
揚げ油(米油など) 適量

1)ユキノシタは水でよく洗う。ザルにあげて水分を切る。
2)薄力粉と冷水をさっと混ぜ、衣を作る(粉っぽさが残っても良い。)
3)ユキノシタの葉の裏側に衣をつけ、170度に熱した油で揚げる。