シャインマスカットを自宅で育てよう!

出典:BOTANICA
   園芸ネット 晴美ファーム

管理のコツ シャインマスカットという品種のぶどうを自宅の鉢植えで育てる方法をご紹介します。上手な育て方をすれば2年目でぶどうの収穫が楽しめます。さらに美味しいシャインマスカットを沢山収穫するために果樹を増やす方法として、挿し木や育て方もご説明します。
シャインマスカットの栽培

シャインマスカットの苗木を購入する時期は秋(10月から11月初旬)か、早春(3月初旬から4月初旬)の頃が最適です。シャインマスカットなど欧州系のぶどうは枯れ易く、葉や芽がない状態では生きているかどうか判断が難しいので、ぶどう栽培の初心者は春先に強く芽が動いている苗を選ぶと安心です。

秋に苗を購入した場合

シャインマスカットの苗を秋に購入した場合は、弱らせないために寒さ対策が必要です。最低気温がマイナスにまで下がる地域では、土や鉢植えに仮植えしておきます。地面に穴を掘って埋めるなら藁など厚めに敷いて根を保護し、植木鉢では軒下に置いてその周りを発泡スチロールで囲うか、または室内で管理するようにしましょう。

 シャインマスカットの育て方(用土) 

ぶどうという植物は石灰分の多い痩せた水はけのよい土壌を好むので、シャインマスカットを植える用土には赤玉土と腐葉土を9対1で混ぜるか、関西方面では赤玉土の代わりに真砂土(まさど)と腐葉土を同割りで使います。これに苦土石灰50グラムとヨウリン(熔燐)25グラムを加えて苗を植えつけます。

 シャインマスカットの育て方(植え付け) 

シャインマスカットは樹勢が強いぶどう品種なので、露地植えにすると伸びすぎて育て方に慣れていない人には手がつけられなくなります。家庭でシャインマスカットを栽培するならば、管理や手入れがし易い鉢植えが向いています。露地植えにしたい場合は、根が張り過ぎないように不織布のポットごと地面に埋めましょう。

 シャインマスカットの植え付け時期 

シャインマスカットの苗木を植えつける時期は、休眠期である秋(10月から11月)か春(3月下旬から4月上旬)に行ないますが、冬にマイナスまで気温が下がる寒い地域では春に植えつける方が無難です。苗木は接木がされているのでこの部分が土に埋まらないように注意しながら植えつけます。

 植え付け作業 

シャインマスカットを鉢植えにするときは根晒しの状態(土を取って根だけ)にして、水を入れたバケツに1時間ほど浸けて置きます。植木鉢はバラ用の6号鉢から12号くらいの深い鉢を用意してましょう。植えつけるときは根をできるだけ広げ、鉢の7割ほどに土を入れて上からさらに土を掛けしっかりと植えつけます。

 シャインマスカットの仕立て方 

シャインマスカットを自宅で栽培するとき、鉢植えでもできる仕立て方には行灯(あんどん)仕立てと一文字仕立てがあります。一文字仕立てはベランダの手すりを利用するして横に誘引していき、行灯仕立ての場合はリング支柱を使って枝を巻きつける方法です。

シャインマスカットは朝顔のように行灯仕立てにすると場所を取らず、鉢植えでも育て易くなります。支柱は棒状のものを3本使うか、またはリング状の支柱(90センチくらいのもの)を用意して麻ひもで枝を誘引します。このときあまり下のほうで枝を巻きつけて仕舞うと、果実が生った時に土に付いて病気の原因となるので十分に注意しましょう。

 シャインマスカットの挿し木 

挿し木はシャインマスカットを剪定した枝を利用して行ないます。5月から6月に要らない枝を、通気性のよい赤玉土に挿して増やすことができます。冬場に剪定した枝は濡らした新聞紙などで包み、ビニール袋へ入れて冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。

シャインマスカットの挿し木では直接赤玉土に挿しておく方法と、ペットボトルや生け花で使うスポンジ状の台を使って、先に根を出させてから植える方法があります。またちょっと上級者向けとなりますが、植わっているぶどうの枝をカッターなどで縦に割り、剪定したものを接木テープで留めておく挿し木の方法もあります。