いちごの育て方

出典:サカタのたね
   学び活かすのブログ

初心者におすすめの品種

カレンベリー

うどんこ病や炭疽病(たんそびょう)などの病気に強く、丈夫で育てやすい品種です。甘酸のバランスがよく、おいしいです。

事前準備のポイントと注意点

プランター

一般的なプランターでも育てることはできますが、初心者の方にはイチゴ専用の鉢(ストロベリーポット)もおすすめです。果実が垂れ下がって地面に付かないので病気の発生も少なくなりますし、見た目も楽しめ、ランナーから出た子苗を下のポケット穴に受けて育てることができます。

step1

イチゴの苗を購入します

一般的にイチゴは、10月ごろに苗を購入します。苗はランナー(親株から伸びるつるのようなもの)を切り離した跡の分かるものがおすすめです。

step2

向きや深さに注意してイチゴの苗を植え付けます

イチゴはランナーとは反対側に花が咲き、実がなるので、花や実がなる方を手前に向けるなど、苗の向きを考えて植え付けます。また、植え付けるときは、クラウン(根元の茎にあたる膨らんだところ)が土に埋まらないよう、必ず出しておきます。

step3

水やりをします

プランターの場合は土が乾いたら水やりをします。畑の場合は基本的に雨任せで大丈夫です。

step4

越冬の準備をします

寒さと泥跳ね防止のために、根元にわらなどを敷きます。11月ごろになると虫はほとんどいなくなりますが、害虫被害が気になる場合は、根元に粒状の殺虫剤をまいておくとよいでしょう。

また、12月ごろからランナーが出てくることがありますが、早い時期に出てくるランナーはハサミで元から切るようにします。

step5

寒さ対策を行います

1月は寒さ対策が必要ですが、イチゴは寒さに強いため、マイナス5~6℃までなら問題ありません。また、春に花を咲かせるためには寒さを認識させることも大事なので、必要以上に苗を温めたりすると失敗の原因にもなります。

ただし、苗が雪の下に埋もれてしまうと傷んでしまうので、雪には注意しましょう。

step6

花を咲かせる準備をします

2月になったら、傷んだ葉や枯れ葉を取り、株元をきれいにします。風通しをよくして苗を清潔に保つことは、病害虫対策としても有効です。軽く追肥も行いましょう。畑で栽培している場合は黒いマルチで覆い、プランターの場合は敷わらやわらに代わるものを株元に置きます。

step7

花が咲いたら授粉をします

3月になると葉が伸び、花も咲き始めます。花が咲いたら、プランター栽培の場合は筆、綿棒、耳かきの梵天(ぼんてん)など柔らかな素材で授粉を行います。ポイントは、優しく均一に花粉が行き渡るようにすること。

授粉ができる気温の目安は15~25℃です。人工授粉の場合はイチゴの形がいびつになりますが、失敗や病気ではありません。お店で売られているようなきれいな形のイチゴは、ミツバチなどの虫による受粉ではないとできないのです。

step8

病害虫対策をします

花が咲き始めたら、病害虫にも注意します。害虫はアブラムシ、ハダニ、ナメクジなど。収穫までは害虫や鳥対策が必要になるので、防虫ネットを掛けるのもおすすめです。また、雨が多いと灰色かび病などになりやすいので気を付けましょう。

step9

葉かきをします

元気な苗は葉がよく茂るので、葉が混み過ぎるようなら葉かきをして葉の枚数を減らします。減らし過ぎてもよくないので、花の下の古い葉を中心に行いましょう。必ずしなければならない作業ではありません。肥料をやり過ぎて旺盛に茂り過ぎたときに行うようにしましょう。

step10

イチゴを収穫します

受粉後、40~50日で実が食べられる大きさに育つので、3月に人工授粉をした場合、4~5月ごろにはイチゴの収穫ができます。

step11

来年の苗を作ります

イチゴの収穫が終わる6月ごろから、新しいランナーを親株になるまで育て、来年の苗を作ります。ランナーに根が出てきたら親株から切り離し、植え付ければOKです。 収穫の終わった苗は、翌年も使うと病気になりやすく、実のなる数が減り食味も落ちるので、処分するようにしましょう。