野草セイヨウカラシナで無限漬物を作ってみた

出典:オリーブノート

 

セイヨウカラシナって何だ

 たとえばこの写真は東京の二子玉川ですが、3~4月ぐらいになるとこんな感じで一斉に黄色い花が咲きます。これすべてセイヨウカラシナといっても良いぐらいです。
 
 葉物野菜はみなそうですが、花が咲くと“トウが立つ”といって、葉も茎も硬くなって食べられなくなります。花が咲く前は葉っぱと茎が柔らかいので、採集のチャンスです。
 味はどうかというと、セイヨウカラシナというぐらいですから、カラシナの仲間なのはもちろんで、その名の通りピリッと辛いマスタード成分が入っています。      カラシナの親戚には、高菜漬けで有名な高菜があり、味は高菜をイメージすると近いものがあります。塩漬けにしてから細かく切ってご飯にのせると、このピリ辛成分がご飯とマッチして、まさにごはんの無限ループになるおいしさです。
 

セイヨウカラシナを採集する

 まだ2月、タンポポのように葉を平たくして寒さに耐えようとしています。いかにも健気(けなげ)ですが、ここで同情は無用、じゃんじゃん採集します。
 土手に生えているうちはまるで雑草ですが、持ち帰って根を切り、きれいに洗うともう、おいしそうな葉物野菜にしか見えません。もちろん鮮度は抜群です。せっかくなので鮮度が落ちないうちに料理してしまいましょう。

セイヨウカラシナを料理する

 カラシナ類は辛みを出すために一度熱湯にくぐらせてから漬けるのがコツです。こうすると漬かるのも早くなり、色味も良く緑鮮やかに漬け上がります。
 また塩はカラシナを漬ける際にふりかけていきますが、塩辛くなったら水に浸けて塩分を抜けば良いので、少し多めに塩をふった方がうまく漬かります。
 漬ける容器は漬物器でもよいですし、なければポリ袋に入れて固く口を縛り、2リットルのペットボトルをのせる、でもOKです。私は100均で買ったバケツにポリ袋を入れて漬けています。

作り方

  1. 鍋に湯を沸かし、セイヨウカラシナの根元の方を入れてから葉の方を入れて湯にさっとくぐらせる。ここでゆでてしまうと柔らかくなりすぎるので、くぐらせる程度に止めるのがコツ。
  2. くぐらせた葉を、これ以上柔らかくならないように水で一気に冷やす。
  3. 2をぎゅっと絞って水気を切り、バケツに入れたポリ袋に平らになるように並べて入れ、塩をふる。
  4. 袋の口を結び、皿などをのせてから2リットル程度のペットボトルで重石をする。これで1〜2日漬けてできあがり。食べる際には一度水に浸けてから、ぎゅっと水気を絞って細かく切る。
高菜に負けない!カラシナの油炒めを作ってみた

 高菜の油炒めやチャーハンはおいしくて有名ですが、セイヨウカラシナだって負けていません。高菜はごま油で炒めますが、ここはエキストラバージンオリーブオイル“LUISA”を使って上品に味をまとめます。また、カラシナのマスタード成分は時間が経つと飛んでしまうので、辛みをつけるために鷹の爪を入れています。

材料

セイヨウカラシナの塩漬け:200g程度
エキストラバージンオリーブオイル:大さじ1
めんつゆ:大さじ1~1.5
白ごま:大さじ1
鷹の爪の輪切り:1/2本分

作り方
  1. フライパンを熱し、オリーブオイルを入れ、弱火にしてから鷹の爪を入れて1~2分置いて辛みを出す。
  2. 細かく切ったカラシナの塩漬けと麺つゆを入れてさっと炒めて火を止める。白ごまを投入して混ぜる。加熱しすぎると食感が柔らかくなりすぎるのでさっと炒めて火を止めるのがコツ。
花が咲く前の茎がまたおいしい

 セイヨウカラシナは今はタンポポのようですが、3月になると花芽をつけようと茎が太くなって急に伸び、背がぐっと高くなります。この茎がまたおいしいのです。アスパラガスをもう少し密度を濃くしたような感じで、さっとゆでて薄く切り、マヨネーズであえると絶品です。