ヨブスマソウ類(ウトブキ、ドウナ、ホンナ、ボウナ等)

 

 高山の沢沿いや雪深い地域など、冷涼で湿潤な場所を好み、4~6月頃に若芽(若い茎)を摘んで食します。葉柄の付け根が茎を抱いているのが特徴で、葉の形がヨブスマ(ムササビやコウモリのこと)が飛ぶ姿に似ていることが、名の由来の一説とされています。

 僕が採る地域のものは、葉の形などからヨブスマソウの変種といわれる、イヌドウナではないかと思いますが、近隣地域ではヨブスマソウとして売られていることが多いようです。これらの種の同定は調べた限りどうも曖昧で、これといった同定法が思い当たりません。茎を抱かないものもあるようだし、数種が混生している可能性も考え、当サイトではヨブスマソウ類として表記するに留め、深くは追求しない(できない)つもりです。

 また、この他にコウモリソウなどの種類があります。地方名が多いのも特徴で、中空の茎を折った時に出る音から、ホンナ、ドホイナなどと呼ばれたり、ウドとフキを足したような風味からウドナ、ウドブキなどと呼ばれたりします。ちなみに当地ではウドブキまたはウトブキと呼ばれています。

 その味は、前述の通りウドとフキを足したような風味といわれていますが、春菊に似ているという人や、モミジガサに似ているという人もいます。僕はモミジガサにかなり近い風味だと思いますが、それよりも清冽で抜けの良い風味だと思います。食べ方としては、さっと茹でてお浸し、和え物、汁の実、きんぴら風、生のまま天ぷらなどにしますが、クセや苦味が気になる場合は、茹でてから十分水にさらすといいでしょう。クセのある風味なので嫌う人もいますが、我が家ではいかにも山菜を食べている感じがするので比較的好評な山菜です。 2002.10記 2005.06追記
【参照先不明】

 

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