驚異のパワーを持つ「黒にんにく」

出典:KAWASHIMAYA


 もともと栄養価の高いニンニクですが、熟成・発酵させるとさらに栄養価が高まることが近年の研究で明らかになりました。
 
 
黒にんにくはにんにくの熟成品

黒にんにくとは、にんにくを一定温度・湿度を保った状態で、1か月ほど熟成させたものです。

通常にんにくは白っぽい色をしていますが、熟成するにつれて色がつき、最終的には真っ黒に変化します。

日本人研究者により、黒にんにくの驚くべき効果が明らかになったのは2006年のこと。

日本生まれの黒にんにくは、栄養価の高い健康食品として世界へと広がりをみせています。

「黒にんにく」と「にんにく」は見た目も味もニオイも違う

 にんにくはご存知のとおり、白い色をした刺激のある味、きつい臭みのあるニオイが特徴の食べ物です。

それに対して黒にんにくは、

・熟成が進むにつれて真っ黒に。
・ドライフルーツのような甘みと食感に。

ほとんど臭みが感じられず、ニオイも気になりません。
にんにくを熟成させただけで、全く別物ともいえる変貌を遂げるのです。

黒にんにくは栄養成分がパワーアップ

黒にんにくには熟成過程で

・アルギニン
・S-アリルシステイン
・シクロアリイン
・プロリン
・ピログルタミン酸

などの成分が増加します。
さらにアミノ酸量も増え、その量はにんにくの数倍にも。

しかし熟成温度や湿度、期間によって熟成度合いは異なり、成分量にも違いがあります。

ある商品では

・アルギニンが3倍
・S-アリルシステインが16倍
・総ポリフェノールが6倍
・アミノ酸各種2~7倍

と増加することが、分析結果から明らかになっています。

アルギニン【主な健康効果】
・コラーゲン生成を促す
・血管の老化を防ぐ
・免疫力を高める
・精力増強
・傷の治癒・修復
・疲労回復
・血糖値の上昇を抑える

アミノ酸とポリフェノール【主な健康効果】
・花粉症などのアレルギー改善
・冷え性改善
・疲労回復
・風邪予防
・滋養強壮
・生活習慣病予防
・高血圧の予防

炊飯器を使った黒にんにくの作り方

  1. 炊飯器の底に竹カゴや竹ザルを敷き、空間を少なくするイメージで、にんにくを詰め込みます。
  2. 保温中の水分を保ち、熟成をスムーズに進めるため、にんにくの上にガーゼまたはペーパータオルをかけます。
  3. 保温スイッチを押して熟成開始。完成までは1日1回ほど、にんにくの上下を返したり並べ替えたりしましょう。
  4. 10日~2週間ほど、保温状態を維持します。
  5. 皮をむいて熟成具合を確認しましょう。にんにくの辛味がなくなり、黒くねっとりとした状態になっていたら、炊飯器から出します。
  6. 網に入れたりザルに上げたりして1日干したら完成です。