マルメロとは?

出典:PREZO
 

 マルメロはバラ科マルメロ属の落葉高木に実る果実です。セイヨウカリンと呼ばれることもあり、黄色くて洋ナシ型のゴツゴツした形が特徴的です。原産は中央アジアのイランやトルキスタンで、日本へは江戸時代に伝来されたと記録されています。
 日光を好むので、庭植えの植えつけ場所、鉢植えの置き場とも日当たりが良好な場所を選びます。
 水はけ、水もちのよいことが大切で、この条件さえ満たせば、土はあまり選びません。

マルメロの栄養と効能

 マルメロにはビタミンや食物繊維の他、鉄、カリウム、マグネシウムなどさまざまな栄養素が含まれます。抗酸化作用が高く、免疫力を高める効果が期待できることから民間療法のように「のどの痛みにはマルメロ」と、古くから風邪予防などにも活用されていました。

近年はマルメロの種に含まれるクインスシードエキスの高い美容効果が注目されています。クインスシードエキスの高い保湿性が肌に潤いを与えるとされ、化粧品などに用いられています。

マルメロの旬

 マルメロの果実は9~10月頃に実ります。これらの果実が成熟しきるのが約1ヵ月後です。マルメロは収穫後はすぐに市場に流通するため、10~11月頃が旬の時期と言えるでしょう。特に生産が盛んなギリシャなどでは、マルメロは秋の味覚として広く知られています。

マルメロの生産地

 日本で最も多くマルメロを生産・出荷しているのは長野県です。その他、青森や秋田など比較的寒冷な地域で生産されています。

日本最北端の北海道でもマルメロが栽培されており、北斗市ではマルメロが特産品になっています。北斗市と言えば「怪しいゆるキャラ」としてSNSで話題になったずーしーほっきーが公認ゆるキャラとして知られています。

美味しいマルメロの見分け方

 よく熟したマルメロを選ぶには、以下のポイントをチェックしてみてください

  • 皮に傷のないもの
  • 茶色っぽく変色していないもの
  • 緑色の部分が少ないもの
  • 匂ってみて香りの強いもの

マルメロは、よく熟したものほど強く香ります。その香りは豊潤で爽やかさが感じられ、古代ギリシャでは口臭を甘く爽やかにするためにマルメロを食べていたそうです。

マルメロは生で食べられるの?

 マルメロは、強い酸味と独特な渋みがあるため生では食べられません。 また、繊維質でとても硬いため、基本的に加熱して調理・加工したものが食べられています。

マルメロは加熱すると実が柔らかくなり渋みや酸味が飛び、強い香りと爽やかな風味を楽しむことができますよ。

マルメロのおすすめの食べ方

 さまざまな方法でマルメロを味わってみてください。

  • ジャム
  • はちみつ漬け
  • シロップ
  • ゼリー
  • ピューレ
  • ジュース
  • ワイン
  • 豚肉料理
変わったマルメロの活用方法
  • 車の芳香剤
  • 入浴剤
マルメロの保存方法

 マルメロはすぐに食べる場合常温保存が可能です。常温の場合、3~4日以内に食べきるようにし、保存している間は新聞紙などに包んでおくと乾燥しにくく香りを保ちやすいでしょう。

それ以上保存する場合には、新聞紙に包んだ状態でポリ袋などに入れ冷蔵庫の野菜室で保存します。黄色の色味が強いものや香りが強いものほど熟しており、保存中に傷みやすいため、熟しているものから先に使っていくようにしましょう。

冷蔵庫で保存する場合も1週間以内には使い切るのがおすすめです。それよりも長期保存したい場合はジャムや果実酒などに加工してください。