冷え性を改善する食べ物

出典:大正製薬
 

冷え性改善につながる食べ物は?体を温める効果のあるスパイスを味方につけよう
冷え性改善の食べ物1:ショウガ

 体を温めるスパイスとして最もポピュラーなのがショウガです。生のショウガには発汗を促す作用が、干したショウガには体を芯から温める効果があります。冷たい飲み物が苦手という人にもおすすめなのが、普段の飲み物に少量のショウガを加え、5分ほど煮て作る温かい飲み物です。

特に、紅茶とショウガの相性は抜群で、そこにシナモンを加えるとより一層温め効果がアップします。シナモンは振りかけて使えるパウダータイプもたくさん市販されていますから、手軽に冷え性改善につながる飲み物、ジンジャーシナモンティーを作ることができます。甘みがほしい人は、はちみつを加えるのもよいでしょう。

自分で簡単に作れる!「干しショウガ」

体を芯から温めたい時は干しショウガを、発汗を促したい時は生のショウガを入れるのが最適です。干しショウガは自宅で簡単に作れるので、常備しておくと便利です。

【作り方】

  • 薄切りにしたショウガをザルなどに重ならないように並べる
  • 半日ほど陰干しにする
  • 蓋つきの瓶に入れて保存
冷え性改善の食べ物2:ヒハツ

 古代インドの健康法である「アーユルヴェーダ」では、ヒハツはなくてはならない重要な薬草の一つです。主に交感神経を刺激するスパイスで、気分をシャキッとさせてくれます。また、ヒハツに含まれる「ピペリン」という成分には血管を広げる効果があります。そのため、血液の流れがよくなり、血行が促進されて、冷え性の緩和にも役立ちます。

ヒハツはコショウと同様に乾燥させて粉末にし、スパイスとしてよく利用されます。ヒハツとよく似たスパイスであるブラックペッパーや、唐辛子などの香辛料には、体を温める効果があります。筋肉量が少なく、基礎代謝が低下している「加齢・筋肉量減少」タイプの人こそ食べ物や飲み物に積極的に取り入れましょう。

冷え性改善の食べ物3:ナツメ

 ナツメは、漢方では精神的な安定作用がある生薬とされています。そのため、ストレスを軽減し、リラックスすることが冷え性の改善につながる「自律神経の乱れ」タイプの方に、よりおすすめのスパイスです。

「自律神経の乱れ」タイプの冷え性改善には、ハーブティーを飲んでリラックス

 冷え性の改善につながる食べ物や飲み物について、「自律神経の乱れ」タイプの人は、リラックスすることが一番の薬です。心身の緊張を解くことで血行がよくなり、冷え性の改善につながります。仕事や家事の合間のティータイムはよい気分転換になりますが、カフェインは血管を収縮させ、手足の冷えを悪化させるため、飲み過ぎは逆効果です。コーヒーや紅茶、緑茶などを飲みがちの人は、鎮静作用のあるハーブティーを取り入れるとよいでしょう。特に、夕方以降はカフェインを控えましょう。

気持ちを落ち着かせたい時には、高ぶった気持ちを鎮める「リンデンフラワー」や、リラックス効果が高い「ジャーマンカモミール」などのハーブティーがおすすめです。

「加齢・筋肉量減少」タイプの冷え性改善には、タンパク質を多く含む食べ物+運動

 冷え性改善にはタンパク質をバランスよく摂る
冷え性の改善につなげる上で、「加齢・筋肉量減少」タイプの人は、食べ物や飲み物と共に運動が重要になります。筋肉は何もせずにいると加齢と共に減少するので、特に、「加齢・筋肉量減少」タイプの人は食事と運動の両面のセルフケアを心がけましょう。

「加齢・筋肉量減少」タイプの冷え性の改善では、筋肉量をいかに維持するかが重要なポイントの一つです。筋肉をつくるにはタンパク質が必要ですから、タンパク質を含む食べ物を摂り入れ、肉や魚の動物性タンパク質と、豆類などの植物性タンパク質を、食事でバランスよく摂ることを心がけましょう。

では、1日にどのくらいのタンパク質を摂ればよいのでしょうか。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日当たりの摂取推奨量は男性で60~65g、女性は50g とされています。ただし、妊娠中期は55g、後期は75g、授乳期は70g摂ることが推奨されています。なお、タンパク質を多く含む食品には以下のようなものがあります(可食部100g当たりの含有量)。

・ささみ……24.6g
・鶏むね肉(皮なし)……23.3g
・豚ロース/豚ヒレ……22.7g
・牛サーロイン……22.0g
・するめ……69.2g
・煮干し(かたくちいわし)……64.5g
・かつお(春獲り)……25.8g
・パルメザンチーズ……44.0g
・ゴーダチーズ……25.8g
・ひきわり納豆……16.6g

年齢を重ねるごとに食が細くなり、特に高齢者はタンパク質を摂らなくなる傾向があります。しかし、加齢に伴って減少していく筋肉量を維持するためには、高齢者こそタンパク質を摂ることが重要なのです。筋肉量を維持することは冷え性改善だけでなく、フレイル(加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態)予防にもつながりますので、積極的にタンパク質を含む食べ物を摂るように心がけましょう。