栗の骨格枝のカットバックによる超低樹高栽培法

 

 樹齢が15年以上経過したくりの骨格枝を、2.5m程度の高さまでカットバックするとともに発育枝を結果母枝とする剪定を行う超低樹高栽培法により、作業の省力化及び枝の若返りによる大玉化が可能となる。
[成果の内容・特徴]
短幹変則主幹形仕立て(従来の低樹高栽培法)で15年生以上となり樹高の高くなったくり樹の骨格枝を、チェーンソーで2.5mの高さまでカットバックする(超低樹高栽培法、図1)。

剪定は、当年使用した結果母枝を基部から剪除し、骨格枝から発生した一年生枝(発育枝)を結果母枝とする方法とする(図1)。

剪定作業時間が慣行の67%に短縮され省力化できる。また、脚立上での作業が慣行の1/3と少なくなり作業の安全性が確保され軽作業化できる(表1)。 4.カットバック後約4年で処理以前の収量に回復する(図2)。

一果重は、カットバックによる一時的な収量の減少に伴って大きくなり、その後収量の回復した4年目でも処理前より大きく大玉生産が可能となる(図2)。6.超低樹高栽培においては、長さが100~150cmで先端径が太い一年生枝(発育枝)が結果母枝として適している。

超低樹高栽培における適正な結果母枝密度は樹冠占有面積1m2あたり3~4本が適当である(表2)。 8.低樹高化により薬剤散布効率が向上し薬剤散布量の削減が期待できる。

出典:農林水産省農業研究センターS

 

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