セリを種から育てる

出典:みんなの趣味の園芸

 セリは、農業的にはランナーによる株分け繁殖が一般的です。また種子は市販されておらず、苗の販売もあまり一般的ではないので、家庭菜園的には市販の根付きセリを再生して殖やすのが普通のようです。

— 2018年07月13日 —
2年前の秋にスーパーで買ったセリの根を土に挿すとすぐに活着し、勢いよく成長し始めました。年が明けて夏を越すと株が弱ってきたので、ランナーを使って株を更新しました。更に年が明けて夏を迎えたところ、2年目にしてようやく待望の開花を目にすることができました。

— セリの種まき —
2018年09月07日

セリの果実が完熟しました。同じセリ科のパクチーの果実に似ています。画像はその中に入っていた種子です。バーミキュライト単体に採り播きして発芽を待ちます。

  • 用土を熱湯で消毒する。
  • 3号プラポットに不織布を敷いて1の用土を入れる。
  • セリ種子をばら蒔く。
  • 軽く覆土。
  • 底面灌水の状態で戸外の明るい日向に置く。

2018年09月16日
なかなか芽生えの兆しがなく諦めかけていましたが、とうとう土の表面に薄緑の「つ」の字を発見しました。出芽直前の胚軸です。これぞ実生の醍醐味ですね!

— 双葉が開いた —
2018年09月17日

「つ」の字に曲がった胚軸を確認してから1日で子葉が開きました。とっても小さな双葉で、1枚の長さが5mmほどしかありません。初期成長はきっと亀の歩みかな。

— 本葉が見えてきた —
2018年09月22日

発芽第1号の双葉の間から本葉が少し顔を覗かせています。用土がバーミキュライト単体で栄養分を欠くので、2日前に子葉がしっかり展開してからハイポネックス2000倍水溶液を灌注しました。

— 発芽が続く —
2018年09月28日

セリは発芽率が低いと聞いていたので種を多めに播きましたが、その多くが発芽してくれています。完熟後すぐに保水力のある用土に採り播きしたのが功を奏したようです。

セリの種子は乾燥した常温下では発芽力を失うとのことなので、発芽率が低いというのは、そうした条件下で保存された種かもしれません。

ただ、発芽時期にはばらつきがあり、最初の発芽から2週間にわたって発芽が続いています。

— 本葉3-4枚目 —
2018年10月13日

草姿にセリらしさが出てきました。本葉は3-4枚目が展開中で、3枚目から完全に3つの小葉に分かれ始めています。

同じセリ科のミツバ、パクチー、イタリアンパセリと同様に、成長するにつれて胚軸が地中に潜っていきます。根が地上部を地中に引っ張るのでしょうか。

— 分蘖枝の発達 —
2018年10月30日

植え付けから1週間ほど経過し、ますますセリらしくなってきました。と同時に、根生葉の付け根から分蘖枝(ぶんげつし/ぶんけつし)が伸び始めました。分蘖とは植物の根もと近くから新芽が伸びて株分かれすることです。

ランナーと似ていますが、ランナーが夏を中心に発達するのに対して分蘖枝は一年中伸長します。また形状的にもランナーとは異なります。いずれにせよ、どんどん株分れする予兆です。

— 3ヶ月経ちました —
2018年12月06日

種を播いてから3ヶ月めのセリです。こちらの株は親株に似てきれいな緑色をしています。葉もふっくらしていて食べても美味しそうです。

— 春の成長期 —
2019年03月04日

昨年の9月上旬に種を播いてから、間もなく半年を迎えます。この1週間ほどで急速に成長が早まりました。

上の1か月前の状態と較べると、葉色もずいぶん鮮やかになって嬉しい限りです。今日は活力剤としてメネデール100倍水溶液を灌注しました。

厳寒期は日当たりのよい場所で管理していましたが、アオコの繁殖が目立ってきたので、先月の半ばごろからは日陰に置いています。

— 収 穫 —
2019年03月21日

待ちに待った収穫です! 種を播いてから半年と2週間。鮮やかな葉色にほれぼれします。

日陰で水耕しているためか、生で味見をしても、柔らかくてえぐみがありません。でも、セリのよい香りはたっぷり。食べやすくてとても満足です。

— 後の切り戻し —
2019年03月22日

収穫後は残っていた古い葉をすべて取り除き、根元に近い部分まで切り戻しました。また、プランターがさほど大きくはないので、株分れしすぎないように分蘖枝も取り除きました。

アオコがずいぶんと繁殖していたので、表土を入れ替えました。