シクラメン 葉が少ない

出典:シクラメンの育て方

 

シクラメン 葉が少ない理由
— 休眠期で葉が少ない —

シクラメンには活動期と休眠期があります。
活動期には、葉がたくさん茂って花が咲きますが、休眠期の時期には葉がなくなります。

育てている環境により、葉が完全になくなり塊茎が固く乾燥した状態となる、完全休眠の状態と、葉が残る非休眠の状態に分かれます。

完全休眠の場合は、塊茎から出ていた葉などはすべて枯れた状態となるので、雨のかからない涼しい場所で過ごします。

対して非休眠株の方は、葉が何枚か残っているため、完全には休眠していないものの、冬のようにたくさんの花が咲いたり、盛んに新芽が発生することはありません。

基本としては夏の間が休眠期となるため、夏の時期は非休眠状態であっても、冬に比べると葉が少なくなります。

4月以降、気温の上昇とともに葉が減ってきたという場合は、自然と休眠に向かっている状態である可能性が高いので、心配はいりません。

休眠時に適した管理をすることで、次のシーズンも楽しむことができます。

— 原種シクラメンは葉が少ない —

シクラメンには、大輪咲きのシクラメン、ミニシクラメン、ガーデンシクラメン、原種シクラメンがあります。

その中でも、原種シクラメンは葉が少ないものが多いです。
他の大輪咲きやガーデンシクラメンも、休眠期には葉が減りますが、原種シクラメンの場合は、生育期であっても葉が少ない場合があるのです。

— 日照不足 —

生育期であるにも関わらず、なぜか葉が徐々に減っていったり、大きな葉が数枚だけある場合は、日照不足の可能性が高いです。

植物によって、必要となる光の量は異なりますが、シクラメンは基本的に日当たりの良い場所を好みます。

特に生育期は、日当たりの悪い場所で管理していると、最初はたくさんあった葉が枯れて少なくなっていき、次に育つはずの新芽も育たなくなります。

その結果、葉数がどんどん少なくなってしまうのです。
植物が日照不足になると出すサインの中に、徒長があります。

茎などがひょろひょろと細長くなり、見るからに貧弱な状態になります。
シクラメンの場合、葉柄がやたらと長くなる他に、葉が巨大化するというサインを出します。

おそらく光をたくさん取り込もうとして、葉を大きくしているのでしょう。
それでも光の量が足らないと、やはり次の新芽を育てられないため、極端に葉数が少なく、しかも巨大になっていきます。

— 肥料、水不足 —

肥料や水の与え方を間違えると、葉が急激に傷んでしまい、葉数が少なくなってしまうことがあります。

肥料が足りない時は葉色が薄くなり、老化が早まります。
反対に肥料が多すぎて土中の肥料濃度が高くなると、今度は根が傷んでしまったことによって、葉が枯れてしまいます。

これは水に関しても同じです。
乾燥しすぎて水切れになれば、葉が萎れて黄変したり、カリカリに乾いて枯れてしまいます。

しかし水を与えすぎると、過湿状態が続くこととなり、根が傷んで葉が枯れていきます。

適切な量の肥料や水を与えられるようになると、花はもちろん、葉も良い状態を保つことができます。

— 気温が高い —

大輪咲きのシクラメンやミニシクラメン、ガーデンシクラメンは、夏が休眠期となります。

そのため、冬でも温度が高い状態が続くと、休眠しようとしてしまい、シクラメンが自発的に葉を枯らしてしまうことがあります。

シクラメンが勘違いして休眠準備を始めないためには、温度管理も重要となります。

特に室内で管理することの多い、大輪咲きのシクラメンやミニシクラメンは、気を遣ってあげましょう。

冬は室内で暖房を使うことも多いので、意外と室温が高くなります。
シクラメンの栽培に適した温度は、10度~20度くらいだといわれています。

25度以上になると休眠に入ろうとするので、日中でもできるだけ20度を超えないようにしておくと安心です。

また、室温自体が20度に保てても、暖房器具の熱や風が直接当たると、
乾燥によって葉が傷んだりする原因にもなるので、気を付けましょう。

品種本来の美しいシクラメンに育てるために

 

シクラメンの葉や花がぐったりとして元気がなくなってしまった場合は、水切れ、若しくは、根や球根が腐ってしまっている可能性があります。 過湿により、根が腐ってしまったことが原因で起こっていることもあります。 シクラメンの根が腐っている状態なのに、水切れと間違えて、たくさんお水をあげてしまうと、症状はさらに進んでしまいます。