ハスカップは「不老長寿の果実」として注目されている果物です。北海道外の方には耳馴染の無い言葉かもしれません。
というのも、非常に傷みが早く流通に適さないため、生のハスカップが本州に出回ることはほとんどありません。
北海道ですら、スーパーで生のハスカップを見かけることは稀です。
そんな魅惑の果実、ハスカップ。北海道に来たら食べないわけにはいきません!
ハスカップ。
聞き慣れた北海道民には、違和感の無い名前ですが、初めて聞くとそれが果物、果実を指しているとはなかなか想像できません。
ハスカップの名まえの由来はアイヌ語の「ハシカプ」。「枝のうえにたくさんなるもの」を意味します。
1つ目が低地の湿地周辺、代表的なのは苫小牧を中心とする勇払原野です。
2つ目が高山から亜高山にかけての地域で代表的なのは大雪山、知床などです。
本州以南では、標高の高い地域でしか見ることはできません。
日本国外ではサハリンやシベリアなど寒冷地に自生しています。シベリア地域の渡り鳥の糞によって種子が運ばれたことにより北海道に普及したと考えられています。
かつては北海道内唯一の群生地と言われた勇払原野も最近では自生地は非常に減ってしまい、自生のハスカップはほとんど見られなくなってしまいました。現在は栽培されたものがメインとなっています。
北海道では5月中旬から6月上旬にかけて白い花を咲かせ、徐々に黄緑色の実をつけます。6月下旬から8月中旬が旬。ブルーベリーに見た目は似ていますが、ブルーベリーが球体なのに対して、ハスカップは丸みを帯びた円錐形なのが特徴です。酸味はブルーベリーより強め。皮が薄く、水分含有量が多いため、食べた瞬間に甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。
ハスカップは不老長寿の果実と言われるだけのことはあり、カルシウム、鉄、ビタミンC、Eなど、他の食べもの、果実とは比べものにならないほど多くの栄養成分を含んでいます。
ハスカップにはポリフェノールがブルーベリーの5.5倍含まれます。また、漢方薬(センナ、当帰)や健康食品(ウコン、田七)に使われる植物とも遜色のない含有量と言えます。同様に抗酸化作用のあるビタミンCについてはレモンの1.8倍が含まれます。
- 抗糖化作用 糖化は、食後血糖が急激に高くなる人に起きやすく、体の中の余分な糖とタンパク質等が結びついて老化物質ができることを言います。
- 抗菌作用 生薬に使用されるスイカズラ科の金銀花(キンギンカ)や忍冬(スイカズラ)と同族の植物。
- 核内受容体活性化作用 女性ホルモンの一種「エストロゲン」の受容体の一つであるERβに対し、高い活性を示すことが分かっています。
- 抗肥満化作用 ハスカップ水を与えたマウスに体重増加の抑制がみられ、さらに内臓脂肪が減少しました。肥満への機能性が期待されます。
出典:PREZO