出典:日本農業新聞
出典:日本農業新聞
出典:ゆり.net
鱗片挿しをして増やすのも楽しいですが、種からじっくりと育ててみると、花が咲いた時の感動ははかりしれません。
種を入手することができたら、ぜひチャレンジしてみてください。
ヤマユリは長い年月をかけてゆっくりと生長していきます。
種播きの翌年に発芽しなくても、地下では根が伸び小さな球根となっています。
次の年にようやく発芽した後も、何年もかかって地下の球根を肥らせ、株を充実させていきます。
種を播いても、自然に任せていれば、発芽して目に見えるようになるまでに、1年半かかることになります。
種から育てたヤマユリを咲かせたいのであれば、発芽しないからと諦めてはいけません。
気長に待つことも、ヤマユリを育てるのに必要な要素です。
まずは種がなければ始まりません。
自分で育てたヤマユリなどから種をとります。
花後にできる鞘のようなものは、中に種が整列しています。
1個の鞘にはたくさんの種が入っていますが、中には未熟な種が多い場合もあるので油断はできません。
鞘が完全に割れたものは、中の種が飛んでなくなっていることがあるので、鞘にひびが入って中が少し見えるくらい割れているものが理想的です。
鞘ごと収穫したら、ザルなどの上で風で種が飛ばないように注意して、中から種を取りだします。
種を取りだした後に必要なことは、乾燥と選別と消毒です。
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出典:産直新聞
「雪の中は、およそ0℃で安定していて、野菜が凍って死んでしまわないようになっているのよ。野菜自身も寒さから身を守るために糖を出して凍らない様にする。だから甘くて美味しい野菜になるの」と山岸マサ子さんは話す。
雪の多い上越市では、冬場は農業が出来ないというイメージ強かった。しかし、その雪の多さを逆に利用したのがこの「雪下野菜」だ。
雪下野菜とは、夏、秋に植えて栽培した野菜を雪が降ってもそのままの状態にし、雪下で生育させる野菜等のことだ。雪の頃に収穫して雪の下に寝かせておくものもある。 積雪が多い地域の農家は、昔から冬の保存食として自家用に少しずつ作っていた。山岸さんもその1人だ。
この雪下野菜をブランド化して、広く売り出そうと考えたのが、「旬彩交流館あるるん畑」。同店では、「雪下畑の仲間たち」という名前のコーナーを作り、甘くて美味しい雪下野菜のPRに力を入れている。現在は約70名の生産者が雪下野菜作りに取り組んでいる。一昨年7月には、商標登録も取得した。現在、雪下畑の仲間たちとして販売されているのは、ネギ、大根、人参、キャベツ、白菜の5品目だ。
雪下野菜の栽培は難しく、苦労も多い。まずは、植え付けの時期だ。雪が降る前に野菜が成熟してしまうと、雪にあたる事で、全体が痛んでしまう。逆にまだ若いうちに雪に当たってしまっても小さいままで生育が止まってしまうため、播種には長年の経験が必要だ。
「雪の時期に合わせて作るのが難しいね。早く雪が降って欲しい!と思う年もあれば、もうちょっと待って!というときもあるのよ」と山岸さん。
栽培がうまくいったら、次は収穫だ。降り積もる雪を手やシャベル、時には1度除雪機などで雪をどけて、野菜を収穫する。寒い中での大変な作業だ。
一見すると畑は、真っ白で、素人が見れば、どこに何が植わっているか分からない。しかし、山岸さんは「この列はキャベツで、こっちに白菜があるわね」と雪の中を進んでいく。何の印もない雪を掘ると中から、キャベツが出てきた。外側の葉は少し痛んでしまうが、外の葉を剝ぐと、きれいなキャベツだ。
しかし、何でも雪の下に入れておけば美味しくなるという訳でもない。しっかりと栽培や管理に力を入れているからこそ、美味しい雪下野菜が出来る。山岸さんは、なるべく有機質の肥料をつかい、農薬を減らした栽培を心がけている。
「雪下野菜は苦労も多いけど、甘味が強くて本当に美味しい。だからサラダなど素材の味を生かした食べ方をして欲しい」と話す。
こうした大変な中でも頑張れるのは、直売所の生産者や消費者との繋がりが大きい。あるるん畑に雪下野菜が沢山並んでいると、「あの人、こんな雪なのに頑張っているな、自分も頑張ろう!」と思える。イベントの販売スタッフとして店頭にいると、消費者から「こないだ山岸さんの野菜買ったわよ。美味しかった、ありがとう」と言われる事もある。こうした喜びや繋がりが生き甲斐になる。
「対面での販売はとても大切なこと。自分が作った農産物に自信が持てるし、良い物を作らなきゃと思えるんですよ」。組合長になって、そのことを強く感じる事が出来る様になった。
出典:ご当地フード
夏になるとスーパーやネットでよく見るとうもろこし「ゴールドラッシュ」。ほかにもサニーショコラやピュアホワイト、ハニーバンダムなど、とうもろこしにはいくつもの品種があり、それぞれに特徴があり、どれを選んだらいいかわからない…と思う方もいるのではないでしょうか?
ゴールドラッシュは、日本で一番なじみの深い黄色いとうもろこし。粒皮の薄さにこだわって作られており、しっかりとした甘みと相まってその美味しさは生でかぶりつけるほど!この粒皮がやわらかいとうもろこしができるまで10年の年月がかかったと言われており、ゴールドラッシュが出てきてからは、瞬く間に人気が集まりました。「みわくのコーン ゴールドラッシュ」として商標登録がされており、定番の品種として私たちの生活に欠かせないとうもろこしです。
ゴールドラッシュには名前がそっくりのシリーズ品種があります。これらは、地域性や収穫時期によって改良をされたもので、このゴールドラッシュ90とは、収穫まで90日と他品種より収穫が遅く、フルーティな香りが特徴です。
他にも、ゴールドラッシュ80やゴールドラッシュ88などがあります。この名前の後に来る数字は収穫までの日数を意味しており、数字が若いほど早生の品種ということになります。
これまでのとうもろこしは糖度が12度程度とされていましたが、ゴールドラッシュの糖度は18度前後!野菜の分類であるとうもろこしがメロンやリンゴなどの甘いフルーツ顔負けの甘さを誇っており、この甘さとゴールドラッシュこだわりの粒皮の薄さから、生でもおいしく食べることができます。
とうもろこしといえば夏ですよね。ゴールドラッシュは早いもので5月から収穫が始まり8月下旬ごろまで収穫されています。ゴールドラッシュを狙っている!という方は、この時期要チェックです!
ゴールドラッシュは、定番のスイートコーン。10年の年月をかけてつくられ今も安定の人気を誇っています。この夏、ゴールドラッシュの美味しさに魅了されてみませんか?
出典:日本植物生理学会
果物の甘みは含まれる糖によるもので、主にショ糖(スクロース。いわゆる砂糖)、ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)です。これらが含まれる割合は、果物の種類によって異なり、また、同じ果物でも品種や系統によって異なるだけでなく、栽培の条件でも異なります。その糖組成と、さらに酸味や香りが加わって果物の味が決まります。
糖は種類によって甘いと感じる度合いに違いがあり、ショ糖の甘みを100とすると、ブドウ糖は70、果糖は80〜150くらいといわれています。果糖の甘みに幅があるのは、甘みが温度の影響を受けるからです。
というのも、果糖は分子構造上、α型とβ型があり、高温ではα型が増えて、低温ではβ型が増えるというように、温度によって両型を行き来します。そして、β型の果糖はα型の果糖の3倍も甘く感じられるという特徴があります。つまり、より甘いβ型の果糖は、温度が低くなると量が増えることもあり、果糖を多く含む食品は 低温のほうがより甘く感じられるというわけです。
ショ糖やブドウ糖の甘さには、このように温度で変わる性質がないため、果物の甘さの温度依存性は、糖全体に対してどれくらい果糖が含まれているかで決まると考えられます。それでは、マンゴーには果糖がどれくらい含まれているのでしょうか。
『日本食品標準成分表2020年版』によると、マンゴー100gあたりに含まれる糖の量は、ショ糖が約7.3g、果糖が約4.4g、ブドウ糖が約1.3gで、果糖が糖全体の約34%を占めていることがわかります。
では、他の果物はどうでしょうか。
やはり熱帯果物であるパイナップルを見てみると、ショ糖が約8.8g、果糖が約1.9g、ブドウ糖が約1.6gで、果糖は糖全体の約15%を占めており、バナナの場合は、ショ糖が約10.5g、果糖が約2.4g、ブドウ糖が約2.6gで、果糖は糖全体の約15%を占めています。
どちらも果糖の比率がマンゴーよりも少ないことから、パイナップルとバナナは、マンゴーのように低温にしても甘みは増さないと考えていいでしょう。
一方、果糖の割合が比較的多い果物としてはリンゴ、ナシ、ブドウなどがあり、いずれも冷やすとより甘く感じられるに違いありません。
実際に、いろいろな果物を食べて、常温のときと冷やしたときの甘さを比較してみてはいかがでしょうか。ただし、果物の美味しさは、甘味だけでなく、酸味や香り、色なども影響するので、そのことも忘れずに味わってください。
出典:マイナビ農業
1本の株が二股に分かれ、立派な花蕾(からい)が2本ついた双頭のブロッコリー。この、「1株1本どり」というブロッコリーの常識を打ち破る「1株2本どりのV字仕立て」を考案したのは、農研機構の研究者、高橋徳(たかはし・めぐむ)さん。
ブロッコリーといえば、大きな1株から1つしかとれないのが普通。
もっと量をとろうと欲張って密植すると小ぶりになり、売り物にならないものが増えてしまう。
そんな常識を覆すのが「ブロッコリーのV字仕立て」という技術。なんと、1株のブロッコリーからLサイズ(花蕾の直径が12センチ)の立派なブロッコリーが、同時に2つとれるという。
高橋さんがいろんな時期に摘芯してみたところ、最適な時期はブロッコリーが9〜11葉齢の頃。これよりも早いと、わき芽の数が多くなるし、遅いと、わき芽が少なくなりすぎる。
また、摘芯時期が遅いと、収穫時期が大幅に遅れてしまうのも問題だ。
V字仕立てのブロッコリーは、摘芯することで生育が遅れ、慣行栽培よりも収穫時期が1〜2週間遅くなる。摘芯するのが適期よりも遅れると、霜に当たる可能性がよりいっそう高まってしまう。霜に当たったブロッコリーは花蕾が紫色に変色し、売り物になりにくい。
霜が降るまでに収穫できるように播種(はしゅ)時期を早くするなどの工夫が必要。
目安は、慣行栽培の場合は定植から収穫までの積算温度(日々の平均気温を足したもの)が約1200度なのに対して、V字仕立てでは約1500度だそうだ。
摘芯のコツは、成長点を「確実に」摘み取ること。指先を使って折るのだが、うまくいくと、ハサミで切ったように平らになる。
また、摘芯後、傷口が乾かないうちに雨に当たってしまうと、そこから茎が腐ってしまうことがあるので、摘芯は晴れた日の午前中に済ませるのがいいそうだ。
摘芯後、7〜10日たてば、わき芽がおおかた出そろい、それぞれの芽の強弱もわかるので、芽整理をする。
V字になった姿を想像しながら、花蕾の大きさがそろうように、また、成長後に葉っぱが重ならないように、逆方向にあり、なおかつ同じくらいに元気な芽を2本残す。
出典:オーガニックよもやま話
昔の人は良いことを言う。春の皿には苦みを盛れ――「苦み」の代表は山菜だ。
私たちの体は代謝が衰える冬の間にたくさんの老廃物や脂肪をため込んでいる。春になると、体はそれを一気に外へ出そうとする。鼻炎や喘息などのアレルギー、頭痛や不眠、吹き出物などなど、何となく不調を感じる季節なのだ。体を春仕様に変える準備が必要になるが、これを助けるのが山菜など苦みのある春の恵みたち。
フキノトウやワラビやゼンマイ、聞いただけで口の中が苦くなってくるが、この独特の苦みやえぐみの成分は、腎臓のろ過機能を高め新陳代謝を促す働きがある植物性アルカロイド や、抗酸化作用を持つポリフェノール類。これが体の中をきれいにしてくれるのだ。
実践者がいる。冬眠から目覚めたクマは、まず山菜の中で一番早く芽吹くフキノトウを探して食べるという。冬眠中、排泄できず体内にたまった毒素を、“苦み”を食べて出し、しっかり体の調子を整えるわけだ。
普段私たちが食べている米や野菜は田んぼや畑で栽培されたものだし、肉は牧草地や人間が用意した場所で飼育されたもので、人間にとって食べやいように作られている。
その点、自生山菜は野生の世界で生きているだけあって、なかなか手ごわい。簡単に食べられてしまっては種が絶滅してしまうので、苦みやえぐみ、トゲや自然毒など、天敵から身を守るためにさまざまな武器を備えている。
貪欲な人間はそれでもひるまずに、熱湯でゆがいたりアク抜きしたりとあれこれ工夫して食べてきた。それが知恵として後世に伝えられているわけだが、ひどい目に遭った人もきっとたくさんいたに違いない。
例えばミヤマイラクサ。漢字で書くと深山刺草で、その名のとおり、葉も茎も細くて毛のように見える鋭いトゲに覆われた山菜だ。東北地方ではアイコと呼ばれる。「アイ」はアイヌ語でトゲを意味し、それに愛称の「コ」が付いたという説がある。クセがなくてとてもおいしいのだが、ヒスタミンという物質を含むトゲ、というか、毒針に覆われているので、うっかり素手で触ると猛烈に痛痒く、ひどく腫れてしまうこともある。
しかし、ここで言いたいのはミヤマイラクサのことではない。驚くことに、すぐ近くに自生しているものすごい“ソックリさん”がいるのだ。こちらはトゲがなくてつるつる。ミヤマイラクサになりすまし、その威を借りて身を守っているとしか思えない。「わたくしもお隣同様、触ったら痛い目に遭うわよ」と聞こえてきそうだ。なぜそこがミヤマイラクサの隣だと分かるのか。植物にも目や脳があるのではないかと思ってしまう。
もちろんこれは妄想で、調べているうちに同じような疑問を持った人がいることを知ってうれしくなったものの、植物と植物の間で擬態なんていう話はないようだ。
ミヤマイラクサとそのソックリさんは、ただ単に同じような所に自生しているだけだろう。いや、しかし、何か深い事情があってもおかしくない。何しろ自然界はどこまでも神秘なのだから。
ところで山菜だが、もともとそこに自生しているとなると、どんな場所なのか、近くで散布された農薬の影響はないのかなどと気になってくるが、自生の山菜もちゃんと有機農産物の対象になっていて、「有機」や「オーガニック」マークによる「これは大丈夫」のお墨付きがある。
さあ、すっきり整えて、いざ始動!
出典:東京新聞
種がないピーマン=写真=を栽培する神奈川県平塚市一帯で、収穫が最盛期を迎えている。JA湘南の呼びかけで、2020年から栽培。
調理時に面倒な種抜きが不要で、飛び散る種を掃除する手間もかからない。食べると肉厚でみずみずしく、苦みは非常に少ない。
「ピーマン嫌いの子どもが食べた」「筒状に肉詰めをでき、種の生ごみも減る」と好評だ。今年から年2回の収穫に挑戦し、世界的にも珍しい種なしピーマンの特産地を目指す。(西岡聖雄)
JA湘南によると、トマトが近年、全国的に供給過多となって価格が上がらないため、総合園芸会社「横浜植木」(横浜市)が世界で初めて開発し、一六年から販売する種なしピーマンに着目。差別化戦略として、管内のトマト農家に栽培を呼びかけた。
昨年十月に「JA種なしピーマン出荷組合」を設立。平塚市の四戸、伊勢原市と大磯町で各一戸の計六農家で安定出荷を保つ。
現在は一月ごろに苗を植え、三~七月に収穫し、年間十五、十六トンを生産している。
収穫後も再び成長して実るため、組合長の行谷(なめがや)誠一さん(65)は「今年から九~十二月も収穫する」と話し、生産量を増やしていく。
行谷さんによれば、トマト栽培より手間はかかるが、通常のピーマンより四割高い卸値で売れ、単位面積でトマトより収益が三割増えるという。
「これから参入が見込まれるトマトやキュウリ農家に指導できるよう、摘み取り、追肥など各種ノウハウを蓄積したい」と意欲を燃やす。
横浜植木は、ビタミンやミネラルなどの栄養が豊富なピーマンの調理を手軽にしようと一九九八年、種なしピーマンの開発を始めた。詳細は企業秘密だが、花粉がなく受粉できないのに大きな実をつける品種に改良。その種を植えると種なしピーマンになる。
近くに普通のピーマンやパプリカがあると虫を介して受粉して種をつけ始めるため、受粉を防ぐハウス栽培が必要。ホームセンターなどで家庭菜園用の種や苗も市販しているという。
JA湘南の飯田将成さん(32)は「種なしピーマンはバーベキューにも合い、米の『はるみ』と並ぶ湘南の特産にしたい」と力を入れる。
商品名は「タネなっぴー」。販売は平塚市寺田縄のJA湘南直売所あさつゆ広場=電0463(59)8304=やスーパーなど。