Monthly Archives for 2008年 12月

ヤマワサビ

いつもの杉林にヤマワサビがありました。
写真を撮っておいて本当に良かったです。
白い花が咲いていましたので種もとれるようですが、繁殖は株分けが一般的のようです。
注:これはノブキです。

山菜の栽培・増殖(モミジガサ)

先月20日前後の頃だったと思いますが山菜の一部挿し木(挿し芽)を開始。
先日確認したところ頂芽挿し5本中5本とも発根確認。

左から全体図、バーミキュライトの根の発根の様子、鹿沼土の根の発根の様子です。
挿し芽をした山菜の中で一番早く発根したようです。
ポイントとしては
○頂芽か脇芽が必ずついていること。
○水切れを絶対させないこと。
○余分な葉は葉柄ごと切り取り大きめの葉も小さくカットする。
○さらに挿し芽初期は萎えやすいので苗帽子のような空中湿度と保たせる工夫をする。
ただし湿度が高すぎると葉がカビることがあるので
空気穴をあけるか適度に開放して調節する。
○高温でなければ直射日光に当てても問題ない。
○用土はバーミキュライト、鹿沼土ともに良好だった。
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山菜に3種類の表示導入 天然と栽培、自然栽培に

 林野庁は3日、山菜の消費拡大策の一環として、山菜の生産履歴を「天然もの」と「栽培もの」、天然ものを裏山などに植え直して育てる「自然栽培もの」の3種類とするよう業界団体などに求める方針を決めた。本年度中にも要請する。  山菜は、日本農林規格(JAS)法に基づき名称と原産地が表示されているが、消費者から「天然か人工栽培かの履歴を知りたい」との声があったほか、生産者からも、天然ものの価値を表示の工夫で高めたいとの要望があった。  3種類のうち「栽培」は、農家の畑やビニールハウスで育てた山菜。「自然栽培」は、自生していた山菜を裏山などで自然に育てる方法を指す。最近は、生産者の高齢化で、自然栽培が増えているという。
2004/12/03 10:45 【共同通信】

 

トチバニンジン 

 

 トチバニンジンは北海道から九州に分布する多年草。落葉広葉樹林など、明るい森林の樹林下に生育する。地下に横に這う茎がある。地上茎は直立して高さ20~40cm、頂端に3~5枚の葉を輪生させる。葉は5つ(3~7)の小葉からなり、同じ科のコシアブラとよく似ている。葉の質は薄く、無毛。6月後半頃から花茎を出し、3mm程度の小さな花を多数あつめた球形の花序をつける。夏に果実は赤く熟すが、枝の花序はすべて雄花なので、果実の稔る花序は頂生の1つだけである。

 

シドケ(モミジガサ)の増やし方

 

● シドケは、種からだと4年ほど育てないと、収穫できる大きさになりません。 したがって、苗 または採りたての新鮮なシドケを、挿し穂で育てる方がいいです。
 挿し穂・茎挿しだと2年目で収穫出来ます。

● シドケは、収穫すると即 しなびてしまいますが、3日ほどは生きているみたいです。  根がついていなくても茎挿し・挿し穂でつきますので、新鮮なシドケ(太めがよい)を用意したら30分~1時間ほど水に浸すこと。

● 挿し穂の時期 5月~6月
栽培場所は、日陰で黒土の場所に腐葉土を20~30%混ぜておき、 科学肥料や肥料分の強い物は使用しないこと。 土地のない方は大きめのプランターでもいいです。

● シドケを、1本そのまま横に伏せて(2~3cmの深さ)葉を出して植え込み、葉が大きいようなら葉の3分の1~半分ほど切り取る。   または、シドケを穂先の3分の1を使い、下葉は取り除き芯葉を残して縦に挿す。残り3分の2は食用にしてもいいです。
穂先はその年に伸び、茎葉の方は葉の付け根から翌年に発芽します。

● 必ず日陰にして、土を乾燥させないよう時々水やりを忘れないようにする。

 

ヨブスマソウ類(ウトブキ、ドウナ、ホンナ、ボウナ等)

 

 高山の沢沿いや雪深い地域など、冷涼で湿潤な場所を好み、4~6月頃に若芽(若い茎)を摘んで食します。葉柄の付け根が茎を抱いているのが特徴で、葉の形がヨブスマ(ムササビやコウモリのこと)が飛ぶ姿に似ていることが、名の由来の一説とされています。

 僕が採る地域のものは、葉の形などからヨブスマソウの変種といわれる、イヌドウナではないかと思いますが、近隣地域ではヨブスマソウとして売られていることが多いようです。これらの種の同定は調べた限りどうも曖昧で、これといった同定法が思い当たりません。茎を抱かないものもあるようだし、数種が混生している可能性も考え、当サイトではヨブスマソウ類として表記するに留め、深くは追求しない(できない)つもりです。

 また、この他にコウモリソウなどの種類があります。地方名が多いのも特徴で、中空の茎を折った時に出る音から、ホンナ、ドホイナなどと呼ばれたり、ウドとフキを足したような風味からウドナ、ウドブキなどと呼ばれたりします。ちなみに当地ではウドブキまたはウトブキと呼ばれています。

 その味は、前述の通りウドとフキを足したような風味といわれていますが、春菊に似ているという人や、モミジガサに似ているという人もいます。僕はモミジガサにかなり近い風味だと思いますが、それよりも清冽で抜けの良い風味だと思います。食べ方としては、さっと茹でてお浸し、和え物、汁の実、きんぴら風、生のまま天ぷらなどにしますが、クセや苦味が気になる場合は、茹でてから十分水にさらすといいでしょう。クセのある風味なので嫌う人もいますが、我が家ではいかにも山菜を食べている感じがするので比較的好評な山菜です。 2002.10記 2005.06追記
【参照先不明】

 

ニワトコ スイカズラ科

 

 本州から九州の山地に分布し、林縁や道路沿いにも普通に見られる落葉低木。若芽は山菜として利用できるが、食べ過ぎるとお腹を壊すのらしいので今までは敬遠していた。でも、ある蕎麦屋でニワトコの天ぷらを食べて以来、自分でも採って食べてみたくなり、2005年春に初めて採って食べてみた。しかし、その味は虜になるほどのものではなく、お腹を壊す危険を冒してまで食べることはないと感じた。方々で見かけ、採ろうと思えば沢山採れるだけに、食べる楽しみが薄いのは残念でならない。

 

ナルコユリ ユリ科 

ナルコユリ オオナルコユリ ミヤマナルコユリ
 ナルコユリには、オオナルコユリやミヤマナルコユリといった種類があります。オオナルコユリはナルコユリの大型種と考えればいいようですが、ミヤマナルコユリは、葉腋から垂れ下がった花が茎に対し直線状に咲くナルコユリとは違い、茎に対し斜めに腕を広げたように咲くそうです。僕はミヤマナルコユリを意識して見たことは無いのですが、花糸に毛があることでも同定できるそうです。

 ナルコユリは葉の開かない若芽を食しますが、よく似た紛らわしい植物があります。その一つであるアマドコロは、茎に稜のあるので区別しやすいのですが、毒草のホウチャクソウとは間違いやすいかもしれません。

 根を掘れば地下茎であるナルコユリに対し、ホウチャクソウは普通のひげ根なので区別できますが、ナルコユリもアマドコロやユキザサ同様、一度採取すると翌年まで芽が出ませんので、地上部位での同定に自信がない場合は、むやみに採取したり根を掘ったり、踏んだり蹴っ飛ばさないないことが大切です。

 また確実性に欠けますが、茎を切って青臭く不快な匂いならホウチャクソウで、あまり臭くないのがナルコユリという判別法もあるようです。他にもバイケイソウ類やチゴユリといった毒草と間違える場合もあるので注意が必要です。ユキザサとも似ていますが、ユキザサは葉に細毛があり(ほぼ無い種もある)、筆状の若芽の中にある蕾が、ブドウのように粒々が集まった形をしているので判別できます。

 アマドコロとは違い樹下を好み、その味は「山アスパラ」と形容されているようですが、アスパラ好きの私としては食感も風味もちょっと違うと思うので、ナルコユリはナルコユリの味でしかないと思います。アスパラよりも「山菜!」って感じが強い風味で、お浸しが我が家の定番です。

 

トリアシショウマ ユキノシタ科

 

 湿った山地の斜面や道路脇などに広く自生する多年草で、三本に分かれた穂先と全体に生えている赤みを帯びた毛が特徴。漢字では鳥足升麻と書く。若く太いものを選んで採取し、茹でて水にさらしてから調理すると毛が気にならなくなり、ザックリもっさりとした独特の歯ごたえが楽しめる。しかし、僕はその歯ごたえがあまり好きではない。風味にはやや癖があるが、天ぷらやきんぴら風に味付けすると気にならなくなる。

 

ツリガネニンジン(ととき) キキョウ科

 

 北海道~九州各地の山野に自生し、葉の形に変異が大きい多年草。秋に咲く釣鐘型の花と、オタネニンジン(高麗人参)に似た根から名前が付いたといわれている。

 トトキとも呼ばれ若芽を食用とするが、「山で美味いはオケラにトトキ・・・」とうたわれるほど美味く感じないのは私だけだろうか? 「山菜なんて草だよ草!雑草!!」と身も蓋もなく言う人がいるが、正直、私自身も山菜のなかには「草だよね」と感じるものが幾つかある。そんな中の一つがコレなんだけど・・・と言ってはカワイソウか・・・。

 多分まだ食べ足りないんだよ。クセがあって食べられないわけではないし、美味くも不味くもないってだけだから、料理法によっては美味いよ、きっと・・・。茎を折ると白い乳液が出るのが特徴なので、皆さんも機会があったらお試しあれ。